日常1

私に背を向ける広い背中

蝋燭に照らされて

何か書いているのか


熟し過ぎて蟻の集る果実

幸せとは、このように分配されるのだろうか

示し合わせ、統一された黒い外骨格

往来を歩く顔の見えない人々


知らんぷりをしたって

波は何もかも持ち去る

砂浜に埋まった丸ごとの私は

まだ目を開けているかもしれない

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る