ミニトマト

冷めた指先、まっかになって、男の指先と絡め合う。

冷めた唇、白くなって、男の舌先が入り込む。

あからさまな嘘は嫌いだけど、あからさまな正直は拒まない。

きっと私は世界で独り、温かい涙を流しましょう、それで睫毛が凍ろうと、心のざらざらな表皮に、青痣が出来ようと、抉られた傷が出来ようと、石粒が入り込もうと、

雪まみれの心臓が、雪原の暗闇に空回って、ひとつあるだけ。

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