ストラグル

浅間 柘榴

予告?

むかしむかし、かみはちじょうにおわし、われらとともにあった


かみはわれらのしょぎょうをなげき、てんへおかくれになった


つみぶかきわれらは、ちのそこへついほうされた




† † †




 ストラグル




† † †




 神が天へ隠れて久しいこの星で


 アンヘルとサイボーグ、そしてアンドロイドの3種族は


 相変わらず仲良く戦争に明け暮れていた。




 ルール


1.1チーム4人で組み、2チームで戦う。


2.武器は非殺傷設定のレーザー武器を使用。


3.レーザーで一定ダメージを受けると死亡扱い。ただし味方のレーザー照射で復活できる。


4.チームが全滅するか、制限時間経過後生き残っている方が多いほうが勝利。




 誰も死なない、平和な『戦争』


 それはもはやごっこ遊びとも同義で。


 言わばスポーツ感覚で親しまれていた。




 学者として研究に明け暮れる一方、アラヤもまたその『戦争』に熱中する一人で。


 疑問は感じつつも、この生活に甘んじていた。


 あの日までは。




「名前ねーんだよな……。……じゃ、ナユタで」


 転送装置の事故で見知らぬ場所に飛ばされた先。


 シリンダーに入っていた少女はそう、名乗った。


「俺のことが知りたければ……地上へ行けばいい。全てがわかるさ。俺の事も、世界の事も」


 そう誘う少女……ナユタ。


 それがきっかけで世界は動き出す。










「マスターと判断いたします。……お久しぶりですマスター」


「今度は-13番街-出会おうね、マスター、アラヤ」


「また-13番街-で。そう、お伝えしたいと思います」


「おう、アラヤ! とっておきのソバを用意したんだ。くってけ!」


「私はこれでもこの町の責任者だ。お前一人の為に動くことは出来ん」


「『本当なら私もついていきたい。共に世界をみたい』……告白の様ですね?」


「本当は、空がきれいな……美しい星なのです」


「だけど、な。俺はナユタが信じるお前を信じるよ。期待してるぜ?」






 




































































 ぼろぼろの体で崩れそうになる足に叱咤し、精一杯立ちながら。


 泣きそうな顔で、それでもナユタは笑んだ。


「ごめんね、アラヤ。……マスター」

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