猫の恩返し

雨の日に、裏路地で素足を泥まみれにした少年を見つけた。素性を一切語らず、猫っ毛から猫と呼んだ。

私は売れない古書店の老人店主で、ようよう地代を払う有様。

ある日、店番を頼んでおいた猫が、家の奥で「客」をとっていた。

2枚の万札に呆然としていると、猫はにやりと笑った。

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