第8話“日本名僧・高僧伝”8、智光

“日本名僧・高僧伝”8、智光(ちこう、和銅2年(709年)? - 宝亀11年(780年)?)は、奈良時代の三論宗の僧。俗性は鋤田連(すきたのむらじ)。河内国安宿郡の出身。頼光とともに元興寺の智蔵に師事して三論を学び、聖教を周覧して「般若心経述義」「浄名玄論略述」など多くの書物を著した。「日本霊異記」によると、行基が大僧正に任じられたのを妬んで行基を誹謗したため、病を得て没して地獄に落ちたが、懺悔して蘇り行基に帰依したという。また、学友の頼光が没した後、頼光が智光の夢に現れ阿弥陀浄土に往生を遂げているのを見て、画工に描かせたのが、現在奈良元興寺極楽坊の残る「智光曼荼羅」と呼ばれる浄土変相図である。以後智光は浄土信仰に徹している。

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