第4話 廖立《りょうりつ》:自称「孔明の次に才能のある者」
三十歳のとき、劉備に長沙太守に抜擢されました。
呉の孫権が荊州にいる諸葛孔明に友好の使者を送って、「政治に役立つ者はだれか」とたずねたとき、孔明は、
「
と答えました。
なんと孔明から、孔明と並び称される軍師、龐統と同列あつかいされたのです。
ここで調子に乗ってしまったのかもしれません。
こののち呉との関係が悪化し、長沙が攻められたとき、廖立は蜀へ逃げます。
劉備は廖立を重視していたので、とくに咎めることはありませんでした。
のちに劉禅が即位すると、廖立は長水校尉に移されます。高級武官の一つですが、廖立は不満に思っていました。
「自分は諸葛孔明のつぎに才能のある者だ。こんな位にとどまるのはおかしい」
との自負心がありました。
さらには
これが孔明の耳に入ります。
孔明は劉禅に、
「廖立は尊大で、万人を率いる大将たちを小物と決めつけ、多くの者の名誉を傷つけました。彼は高い位にいるため、並みの人たちはその言葉の真偽を判断できません」
と上奏しました。
これによって廖立は庶民に落とされてしまったのです。
のちに
才能はあったのかもしれませんが、おごりたかぶったり他人を
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