まちがってはいない

-- 読書感想文という宿題、その三 --


「これをかけばいいの?」

「いや、書き写せってことじゃなくて・・・あー、考えて書きなよ」

「わからん」

「だれが、何をしたら、どうなった、みたいな」

 

『さらちゃんがうそをついたらおばけがでました』

 

「・・・うん、間違ってはいないけどね。これだと、サラちゃんがただの嘘つきみたいじゃん。その前があったでしょうよ」

「えーと、さらちゃんが、おかあさんのねっくれすをくびにつけたら、パーンってなって、で、たんすのうしろにかくしてね、」

「・・・うん、そうなんだけどね。そこまで細かく書いたら、本のとおり書き写したのと変わらないね」

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