鬱エンド5「実は私……」

「もし……もし……」

「優ちゃんか、ごめん、今日は本当にごめん。俺謝るから、許してもらえるまで謝ってやるぞ、何回だって」


 言い過ぎだろうか?かえって脅迫めいたようにも聞こえるかもしれない。

 だが、これは嘘偽りない俺の本心なんだ、伝わってくれ!


「あ……あ……はは、いつもの優さんですね。」

「優ちゃん!」

「誰でもイライラすることってありますよね。私もどうかしていました」

「そ、それじゃあ、俺のこと許してくれるのか?」

「もちろんです」


 なんて心が広い子なんだ。

 ここはもう……


「優ちゃん好きだっ、愛している、俺と付き合ってくれ!」

「それはできません」

「えっ?どうして?」

「……言いづらいです」

「でも、だめなら、やっぱり俺理由が聞きたいよ。実は彼氏いるってことかい?」

「……違います」

「じゃあ、やっぱり、俺が人間的にダメってことかな」

「……そんなわけ……ないです」

「教えてくれ、そうしたら、きっと、あきらめられるから」

「……実は私、男なんです」

「え?で、でも女子会って言ってなかったか?」

「私鉄道会社に勤めているんです。鉄道では運転の補助をする職種を運転助士というんです。その集まりだったんです。助士会……」


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