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お題:こんな『異世界転生モノ』はいやだ。


――あの世にて


主人公「な、なぁ、か、神様。異世界へ転生するとき、俺にどんなチート能力をくれるんだ?」


神様「そう眼を血走らせて顔を近づけるな。お主にはこれまで誰にも与えなかった究極の力を授けようぞ!」


主人公「やったぜ!」


神様「聞いて驚け! その力とは


『念じた相手を異世界へ転生させる』


のじゃ!」


主人公「おおおおお! 念じれば即死して、すぐさま異世界へ転生させるのか!  これならドラゴンや魔王なんか瞬殺、いや瞬転生だぜ! すげぇ! すげぇぜ!!」


神様「んじゃ、あとはよろしく」


主人公「え!? 神様どこへ??」


神様「言ったじゃろうが。お主の力は


『念じた相手を異世界へ転生させる』とな。


つまりここにやってくる転生希望のやからを、ワシに代わって適当な世界へ振り分けてくれ」


主人公「ふざけるな! そんな力いらねぇよ!」


神様「もう遅い。力は授けたからのぅ。ちなみにこの力は百万年経たないと他の者へ譲れないから。やれやれ、これで肩の荷が下りたワイ」


主人公「なんじゃそりゃあぁぁ~!!」

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