count.4 投下
沙樹を外へ誘ってみた。
そしたらアイツ、病気を理由に断りやんの。
ちぇっ……つまんねぇ奴。
「病気ってこと、クラスの奴らにも言や良いじゃねぇか。そしたらセンコー共のことも誤解が解けて、つまんねぇこともされずに済むんじゃね?」
そう、コイツはクラスの女子連中に、センコーから贔屓されてるって勘違いから爪弾きにされてやがんだ。
コイツも抵抗しねーから、奴らは益々つけあがる。
こないだのトレペ事件が良い例だ。
男は表立って何かする訳じゃねぇが、女共が怖いから見て見ぬ振りしてやがる。
多勢に無勢のそれが、俺はなんとなく面白くなかった。
だから、進言してやっただけなのに。
奴は物凄い形相で、こっちを睨みつけやがった。
「言って? どうするの? 言ったところで『葬式には出てあげる』って言われるのがオチでしょ。アンタなんかに何が解るの」
……おいおい、マジかよ。
女でこの俺に"アンタ"なんつったの、お前が初めてなんだぜ?
『投下』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます