3

二段ベッドの上で寝ていた。


子供部屋のドアが開いて、閉じる。



キー、パタン。



ドアはベニヤを張り合わせたような

中が空洞の軽いドアで

ドアノブが緩んでいるので

風でも空いてしまう。

しかし、窓は開いていない。

親は階下にいる。




キー、パタン。



また、開いて閉じた。



キーー、パタン。



キーーー、パタン。



段々と開く幅が大きくなっていく。



キーーーーーーー、パタン。



キーーーーーーーーーーー、パタン。



キーーーーーーーーーーーーーバン!

バタン!



遂にドアが反対側の壁にぶち当たり

跳ね返されて、閉まる。

頭の上にドアがあるので見えない。

怖くて見れない。



私はベッドから飛び降り

ドアを撥ね飛ばして

転げるように階段を降りた。



ドアの音はかなり大きかったのに

親は全く気づいていないようだった。

母と一緒に部屋に戻って

またベッドの二階で寝たけど

ドアはもう開かなかった。

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