ワードプロセス

時を知らず季節を知らず そびえ立つ摩天楼。

貫いた空の空虚さが呼応した 無音の叫び

街中の広告は白々しく主張する ネオンが眼を差す。

やけに五月蝿い夕暮れ手前。不思議と話し声は無く。


嗚呼 この薄っぺらく空っぽな毎日が過ぎてゆく

ただ風に吹きすさぶ 流れ行く。


拾ったワードプロセッサー 

多数決にて思想統制されたこのワンボックスで

連々つらつらとタイプする。

時を刻む 言葉を刻む 意味を刻む   


言葉を紡ぐ 意志となる その投げられた一つの石ころは

いつか水面みなもに波紋を打つか。


空気を読めなんて言わないで。無定形なものに責任から逃げるな。

誰もが持ってるワードプロセッサー 


想いを今 言の葉に。

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