「10*水商売で生活費を稼ぐ神」の神社

野井神社

島根県大田市/式内小社/旧郷社

紀氏の祖神・神皇産靈神を祀る。石見国安濃郡に建ち、社伝で、石見国造家の紀氏が伊勢国安濃郡より遷したと伝える。紀伊国国造家の紀氏の支族で、伊勢国の紀氏と同族。旧事本紀で、初代石見国造は紀氏の氏祖・天道根命の後裔・大屋古命と伝える。のちに石見国造家は、紀氏から物部氏へと変わる。

大田市は出雲地域と石見地域の境界にある。市内に鬼村があり、山に棲む鬼が城を造る為に岩を積みあげたという巨岩・鬼岩がある。石見国は巨石(巨岩)信仰があり、石見銀山、物部氏、鬼に、なにかしらの関係が考えられる。


スサノヲさんに関係のある神社

五十猛神社

島根県大田市

五十猛町に建ち、五十猛神を祀る。神紋は出雲大社と同じ二重亀甲に剣花角。配祀で抓津姫神、大屋姫神を祀る。大田市の伝承で、武進雄命と五十猛神は新羅国に降り、磯竹村(五十猛町)の大浦港(五十猛漁港)の神島に渡ったと伝える。大浦港に武進雄命を祀る韓神新羅神社がある。日本書紀一書で、武進雄命は石見国経由で出雲国に渡ったとある。韓神新羅神社の後方に韓郷山、大浦港の旧称を韓浦といい、大浦湾の先に韓崎が見える。異国を感じる町。

朝鮮半島から130kmの日本海にある鬱陵(ウルルン)島は、日本で磯竹島(五十猛島)と呼ばれる。木々が生い茂る島で、徴税や懲役を逃れた人々が住んだ。鬱陵島から更に90kmのところに領土問題の竹島がある。

五十猛神(イソタケル/イタケル)は、日本書紀一書、旧事本紀で、紀伊国(紀国/木国)に木種を齎した神。スサノヲの子神、または従神。古事記は出ない。

旧事本紀で別名を大屋彦神といい、古事記で、紀伊国でオオクニヌシを根ノ国に導いた大屋毘古神と同神。しかし大田市に五十猛と大屋という神名に因む別々の地名があり、また、八坂神社などのスサノヲの八王子(八柱御子神)を祀る神社で五十猛神と大屋毘古神は別神とされる。

木の神はククノチ(久久能智神/句句廼馳)。イザナギ、イザナミの子神で、公智神社(兵庫県西宮市/式内小社/旧県社)などに祀られる。

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