価値






 欲しいものが見つからないとき


 強欲に任せて探し回るのか


 一度歩みを止めて振り返るのか


 後ろ髪を引かれながら探すのを止めるのか





 

 そんなものに価値はあるのか






 俺の命など


 気付かずに踏み潰される蟻と同じで


 俺の価値など


 その辺に寝ている石ころと同じだ







 ただ


 かつての友と過ごした記憶は


 例えようがなく


 何よりも大切に思う







 この人生に価値を見出だすなら


 唯一あるとするならば


 寿命まで生きて


 あの人に会いに行く


 それだけだろう






 




 



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