いつもそこに在るもの

只野趣味介

盲目






 目的地はどこだ


 俺はどこに向かっているんだ


 分からないわけじゃない


 分かったつもりでもない


 そんな簡単な葛藤にまだ


 答えすら見出だせていない


 簡単なものならば


 探す価値などない


 価値ある確かなものなど


 それひとつで十分で


 それに気付かず探している俺は


 帰る場所すら分からない徘徊者のようだ


 忘れたら思い出せばいいだけだ


 そんな簡単なことすら忘れているのだから


 



 

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