何度目の

 ‪「俺は絶対忘れないからな」‬

 泣きながら伝えた。

「わかったから早く離してよ」

 あいつは俺の手を振り離した。そして向こうへ走っていった。少し泣いていた気がする。

 あれからしばらくしてあいつが戻ってきた。俺を見るなり言ったんだ。

「はじめまして」

 とびっきりの笑顔で言ったんだ。

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