「路線ものがたり」解説

平城山 松前

東急目黒線 日吉→目黒

日吉

吉日

 今日は天気が良い。あと母に聞いたんだが、今日のことを「大安『吉日』」というそうだ。僕はよくわからんが。


元住吉

『元』々『住』んでいた

『吉』(幸運)

『住』みごこち『吉』(良い)

 まぁたまたまそんな日に僕は『昔住んでいた』家に尋ねるという旅をしていたのは『幸運』だ。『幸運』なのか?まあいい。なんだかんだ言って結構長くこの家に住んでいたからなぁ…『住み心地が良かった』んだろうなぁ…愛着も湧いているし、離れたくないと思ってしまうけどもう他人の家だからなぁ…


武蔵小杉

『武』器の『蔵』(倉庫)

『小』さい

『小』心者(臆病)『杉』(過ぎ)

 なぜ引越したかの説明をしておこうか。家の近くに『武器の倉庫』があってな?結構『小』さかったんだけど、当時戦時中で『臆病』だった親父が「その『武器の倉庫』を狙って敵国が空襲をするかもしれない」と恐れて引っ越したんだったなぁ。あ、夜逃げとかそんなんじゃないから。


新丸子

 あれから俺は今の妻と結婚して顔が『丸』い可愛い『子』どもを生んだ。『新』生活も始まった。


多摩川

たまがわ

 結婚するとほとんどの場合片方の名字が変わるけど、『たま』『たま』うちは同じ名字だったから『変わ』らなかったんだ。『変わ』った名字ではあるけど。


田園調布

音の『調』べ

 と考えているうちに幼い頃の遊び場についた。『田園』風景が綺麗なのは今も変わらずか。いろいろなことがあったな。『布』が飛んできたり、自然の『メロディ』が聞こえてきたり。あの『布』はどこかの洗濯物だったのだろうか。


奥沢

 ここでも遊んだなぁ。結構『奥』まったところにある『小さな渓谷』だからここでは秘密基地なんて作ったっけ。


大岡山

おおおかやま

おおお加山

 と、旅しているうちに昔の親友にあった。びっくりしてさらに感動して『「おぉぉ、加山」』と深く考える前に口走ってしまった。今考えると『加山』じゃなかったらただの変な人じゃないか。


洗足

 加山は卒業したあと、一度は職についたが『足』を『洗』ってまた新しい職を探しているらしい。あいつは良いやつだからきっとすぐ職が見つかると思う。


西小山

 加山と別れ少し『西』の方に歩いて行くと、また他の昔の親友に会った。『「小山」』だ。あれ?俺の親友、『「山」』がつく人多くない?そんなことないか。


武蔵小山

『武』器の『蔵』(倉庫)

『小山』

 『小山』もまた『武器の倉庫』に恐れて引っ越したらしい。もちろん夜逃げではないとも言ってた。とても親近感が湧いた。


不動前

 また小山と別れ、少し行きたいところがさらに思いついたので行ってみることにした。よくお参りに行っていた寺だ。『不動』明王を祀っているらしい。その御『前』にて少しまたお願いをした。

「家族全員で安全に暮らせますように。」


目黒

めぐろ(う)

巡ろう

 さあ、旅も大詰めだここまで一応最初に『巡ろう』と予定していたところや、さらに『巡ろう』と思い立ったところまで安全に行動できた。確かに今日は「大安吉日」だな。

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