第28話 天界へ行くことになりました。
俺は天界に行く事を決めて、エデンとハイルに相談した。
「天界のう。お主のチートスキルでも簡単には行けぬぞう。あそこは結界が張られてるからのう」
俺は試しにチートスキルを使うことにした。
チートスキル発動
天界の場所が示されない。
やはり駄目か。結界のせいなのか。
「虹が輝く王国『レーゲンボーゲン』なら天界行きの船を出しているわよ。天界へと通じる唯一の王国だし」
シルフがどや顔で話す。
『レーゲンボーゲン』ってどこだよ。
いや
何々距離5000キロだと⁉
チートスキルなければ何日かかるんだよ。
俺転生者のチートスキル持ちで良かった。
「それで天界行きを許可してほしい。学園は暫く休むと思う。テストは帰ってきたら受ける」
エデンは少しの間長考し、口を開く。
「いいじゃろう。但し天界に行くのはルクスとシルフとハイルの3人でじゃ。実はのう妾とイドラで宝石の6つ目の在処を見つけたんじゃ。そっちは妾達で行く」
6つ目の宝石だと⁉ 何だと。
アヴァロンにぐっと近づける。
「宝石を継承していない者でもアヴァロンには行くことができるのじゃ。要するに宝石7つさえ揃えば行けるのじゃ。じゃから妾は宝石を継承する気はないのじゃ」
これは俺も予想していた。
あくまでも宝石は鍵としての役目だけであり、鍵を持たぬ者でも扉さえ開けば島に入ることが出来る。
「じゃあルクスのスキルで行きましょう。その『レーゲンボーゲン』とやらに」
ハイルが目を閉じたまま言う。
俺達はレーゲンボーゲンへと旅立った。
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シャルロッテはアレッタに連絡を取るが連絡がつかない。
「うーん。殺されてしまったようですね。天使以外である私と通じていた事がバレてしまい死刑に処されましたかね」
シャルロッテが図書室から出るとそこには真っ黒なフードを被った少女が入り口の壁にもたれ掛かっていた。
「まさか貴女がここに来るとは驚きました。連絡なら直接ではなくても」
「別に気まぐれよ。暇だったからね。最後の宝石つまり7つ目を優先させなさい。7つ目は神が持っているのだから」
真っ黒なフードを被った少女はシャルロッテの前から消える。
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リヒトはサタンの死体に座り、誰かと喋っている。
「ルナの様子はどう?」
「もしかしたらだけどアヴァロン前に目覚めるかもしれないわ。魔力がコントロールされ始めているから」
「そう、それは良かった。ああそれと悪魔は全滅させたよ。唯一言えば堕天使ルシファーは行方不明だから殺してないけど」
「ルナが目覚めたら連絡するわよ。まあ目覚めるのはアヴァロンに連れて行ってからだと思うけど」
「宜しく頼むよ」
リヒトはサタンの死体を抹消させて、サラマンダーを肩に乗せ、呟く。
「予定が変わったな。僕も天界に行こうかな」
リヒトは『レーゲンボーゲン』に向かう。
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エデンとアウラとイドラとエルティアは6つ目の宝石の所持者が行方不明になった四大天使ラファエルが持っているという噂を聞いて、ラファエルとルシファー探しに奔走する。
「骨が折れそうじゃのう」
「仕方ないんじゃない。アヴァロンに行く為なんだし」
「相変わらず手厳しいのう」
エデン達はラファエルとルシファーの居場所を探す為情報が集まるスノー帝国へと向かった。
~~~~~~~
それぞれの物語が始まり繋がる。
そして真っ白な空間に座している少女は背中合わせの少年に話しかけた。
「そろそろ大きく物語が動き始めるわね」
「ああそうだな。果たして『アレ』に勝てるかな、」
二人は背中合わせのまま笑う。
二人しかいない空間で。
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