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これで魔法学校八階にある会議室の中で起きているのはメテオラとニコラス、マシューとシャルロットの四人となった。
「メテオラくんとニコラスくんはなにもしなくていいんですか? 夜の魔法学校の探検とかしてきてもいいですよ?」とマシューが尋ねる。
「はい。大丈夫です」
「うん。大丈夫だよ」
とメテオラたちは答える。
「それでは、残りの料理を食べながらそれぞれの調査担当区域を僕たちで決めちゃいましょうか」とマシューが言う。
「みなさん、コーヒーのおかわり飲みますか?」とシャルロットさんが言う。
「飲みます!」とニコラスが答えたのでシャルロットはコーヒーの入った銀のポットを取りにいこうとして席を立った。するとニコラスが自主的に「僕も手伝います」と言い出して席を立ったのでシャルロットはその申し出を笑顔で承諾し、それから二人は会議室の端っこ移動する。
円形のテーブルにいるのは、メテオラとマシューの二人だけとなった。
メテオラはマシューにいろいろと話を聞きたかったのだけど、マシューはいつの間にか椅子の上で居眠りをしていた。
ぐーぐーと眠っている天才魔法使いマシューの顔を見て、メテオラはなんだかちょっとだけ笑ってしまいそうになった。
「メテオラくん。ニコラスくん。アネット姫さまのこと、本当にありがとうございます」
三人でコーヒーを飲んでいると、シャルロットが突然そんなことを二人に言った。
「はて? なんのことでしょう? 僕はシャルロットさんからアネットさんのことでお礼を言われるようなことをなにかしましたっけ?」とメテオラは言う。
「なんだっけ?」とニコラスが言う。
「ふふ。とぼけても無駄ですよ。そういうのはなしにしてください。お二人と出会ってからアネット姫さまはずいぶんとお変わりになりました。私は、今回のことで、本当にお二人に感謝をしているんですよ」とシャルロットが笑って言う。
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