一一章 心の闇の行方
一一章 補足説明一覧
『登場人物一覧』
ソフィー・サンフィールド……アメリカワシントン州にある、外資系の一流企業に勤務していたOL。ワシントン大学出身で、英語以外に日本語や中国語やフランス語も話せるマルチリンガル。トーマスの母親で、三九歳の時に不慮の事故によって他界する。
生前は一人息子のトーマスを愛しており、夫のリース・サンフィールドら三人でよく旅行へ行っていた。とても穏やかで優しい性格の女性だが、トーマスやリースが悪いことをした時には甘やかさず叱る。
なお生前のトーマスは一緒に暮らしていた香澄に対し、母ソフィーの面影を重ねることが多々あった。年齢や人種こそ異なるが、香澄とソフィーはどこか共通点があった――生前のトーマスはそう思っていたに違いない。
リース・サンフィールド……アメリカワシントン州の敏腕弁護士で、妻ソフィーと息子トーマスと幸せに暮らしていた。四三歳。だが不慮の事故によって、トーマスを残してソフィーと共に他界してしまう。
アメリカ国内の有名人でもあり、彼らがかつて暮らしていたオレゴン州ポートランドでその名を知らない者はいないほど。総資産は数百万ドル以上にも及び、トーマスの養育費をすべて賄えるほどの金額。
だがお金持ちであるが故にねたまれることも多く、彼らの裕福ぶりを快く思っていない人たちもいたかもしれない。
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