第40話

「うーん…お姉ちゃん…」

隣で眠っていた琴美が、いつの間にか目覚めている。

「琴美。具合はどう?」

「うん。大分良くなった」

「そう。良かった。まだ寝てていいのよ」

「ううん。もう起きる」

「じゃあ、着替えたら一緒に遊ぼうか」

琴音は手早く着替えを済ませ、琴美に服を着せ、一階に降りた。

「お姉ちゃん。絵本読んで」

「よし。好きな本持っておいで」

琴美は本棚からお気に入りの絵本を取り出し、琴音に渡すと、琴音の前に座った。琴音は琴美の前に絵本を掲げると、読み始めた。琴美は嬉しそうに姉の読み聞かせに耳を傾けた。

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