逆パワースポット
ネットで検索を掛けると港区のとある施設は心霊スポットだの逆パワースポットだの、ネガティブな都市伝説のような逸話が引っ掛かる。
たまに仕事帰りにそこの映画館に行く。
そして映画前の時間潰し…腹ごしらえにやっぱりそこのファーストフード店に寄る事が多い。
こないだ。
近くの席に女子高生がひとりで座っていた。
特に派手でも地味でもない、黒髪の平均的女子高生。
彼女は参考書を読みながらうつらうつらしていて、不意にガクン、とスツールから落ちそうになった。
その時、彼女のスカートの下にふさふさの猫の尻尾が見えた。
女子高生がハッと目を覚ますとその尻尾はヒュルンと消えた。
何本にも分かれた猫の尻尾を私は確かに見た。
逆パワースポットを時折猫又が闊歩している。
監視かもしれない。
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