同期とねじれて寄り戻す (BL)

柊リンゴ

第1話

「新入社員の瀬戸くんだ。皆よろしく。配属先は総務部だが半日研修で営業部が預かる事になった。教育係は生田(おいだ)、おまえに任せる」

入社式で目立っていた栗色の髪した青年が頭を下げたが、オレは事前に聞いていないから体が固まった。

「それと、生田と上京(かみぎょう)の同期コンビは、明日から主任な」

大事な事は先に言って下さい。

辞令を下さい。順番が違います。

「生田主任」

栗色がオレに歩み寄り「失礼ですが、かっこいいですね」と目を輝かせている。なにこのこ。

いや、その前に。

「近い」「寄るな」

ああ、お前もか、上京。

「叩くな、生田! 蹴るな、上京! 雁首揃えて、ちょっと来い!」

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