第15話.まさか、感謝されるなんて・・・!!!

「でも、サンタさんが本当にいたなんて、私、すっごく嬉しい!!」


「え・・・!?」


「だって、この前、友達に〝サンタさんは本当はいないかもしれない〟って言われちゃったから、いるかいないか不安だったから!!だから、今年はお父さんやお母さんに〝プレゼントが欲しい〟って言わなかったの」






霧河は、まさか、そんな事を言ってくれるとは思っていなかった。


(そうだったったのか・・・なんて純粋な娘なんだ!!)






「そういえばお兄さん、さっき言ってたけど、


何で〝サンタクロースパイ〟って言うの?」


「あ~、俺ね、〝スパイ〟みたいなやり方で子供達にプレゼントをあげてるからさ」


「そうなんだ~」


「うん」


「でも〝スパイ〟ってなぁに?」


「〝スパイ〟っていうのは、コッソリ何かのグループや他人の事を調べたり、建物の中とかに忍び込んだりする事だよ。ホントは


あんまり良い事じゃなんだけどね・・・」


「へ~」


「だから、真似しちゃダメだよ!!それに、俺の事は、もちろん、たとえお父さんやお母さんだろうと、他の人達には言っちゃ


ダメだよ!もし、言わないなら、毎年クリスマスに


君にプレゼントをあげに来るから!!」


「は~い!!」

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