第50話本当の

 私は他人に触れられると消えてしまうの、と彼女は言った。

 僕らは何回も愛していると伝えあったけれど、どうしても本当のところに触れられていない気がした。

 だから僕は君と手をつないだ。

 その瞬間、僕らは互いに本当に愛していると言う事を理解した。

 そして君は消えた。

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