パンセクシャルで生きていく
菫永 園
パンセクシャルな私
こんばんは、路地裏です。
普段は短編を書いているんですけど、たまには自分の事を書いてみようかなと思いまして。
隙あらば自分語りってやつ。
良ければお付き合いくださいね。
大学生の頃、友人とカフェで恋バナをしていた時の話です。
「・・・路地裏それどういうこと?」
「ん?だから今の彼氏が性別変えても別に構わないって事。というかどっちでもいい」
その時飲んでいたスタバの新作のストロベリーなんとかがめちゃくちゃ美味しかったのを覚えています。
「それ本気で言ってる?私は無理だよ。彼氏が何かの拍子に女になりたいとか言いだしたら。別れるよ」
「え、そうなの!?それが普通なの?」
「だって私は異性としか付き合えないもん」
私の中での「普通」はどうやら普通ではなかったらしい。正直びっくりしました。えええええええって心の中で叫びましたもん。
その人の事が好きなのに、性別が変わると付き合えない?どういう事?
Aさんという人がいたとします。Aさんの趣味は読書。好きな色は白。好きな食べ物はハンバーグ。嫌いな野菜は人参。
私はAさんの人柄に惹かれて恋愛感情を抱きました。勿論顔の好みはありますよ。肌が白くて綺麗。好きなアニメも同じ。音楽の趣味も合う。
あ、ちなみに性別は男性です。
という感じで、性別なんて「そういえば」とか「ちなみに」という感覚で生きてきたので、彼女の話を聞いた時地球がひっくり返るような衝撃を受けました。
異性と付き合っている人も、同性と付き合っている人も、そこまで性別を重視していると思っていなかったのです。何だかんだ好きなのはその人自身であるわけですし・・・
色んな愛の形がある事は知っていたのですが、知っている気になっていただけで全く理解していなかった事を思い知りました。
狭い価値観の中で生きてきたな、と。
「そんな人いるんだね。知らなかった。びっくりしたよ」
彼女からすると私は驚かれるべき立場の人らしい。
・・・知らなかった。
世界広いなー!色んな人がいるんだなー!というか私も誰かにとっての色んな人なんだよなー!面白いなー!って思いました。
それから大学の講義でセクシャルマイノリティについて学び、自分がパンセクシャル、全性愛者だと知りました。
簡単に言うと、性別にこだわらず人を愛する人達のこと。
当時この言葉を知って、少しモヤモヤしていた気持ちが晴れました。
私って変なのかな。おかしいのかな。そんな感情に心を支配されそうになった時期もあったので。
でも、そんな事は無かった。答えは凄く単純でした。
私にとっての普通が誰かにとっては普通ではないという事。誰かにとっての普通が、私にとっては普通でないという事。
ただそれだけの事。
当たり前の事なのに、見落としていた自分。
受け入れてほしい。理解して欲しい。そんな気持ちで書いたわけではなくて。
「へぇ〜まあ世の中色んな人がいるもんね」
そんな感じで聞き流せる世の中になればいいなと思って書いてみました。
そして私もそういう人になりたいです。
色んな人が居るから、面白い。そんな当たり前の事を、綺麗事を、胸を張って言える人になりたいです。
最後までサラッと読み流してくれた素敵なあなたへ
ありがとう。
路地裏
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