第一章 1 feat.はるさめ

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僕は今日もパンを作るために丘にパンの木になる実を収穫しに行った。

ちなみに、パンの木とは、警戒心が高く、動物のように動き、実を収穫しようとする者を徹底的に潰す習性がある。

そのため、なかなか実が取れない。

街ではパンの木の実だけはとても高価で、今の僕には買えないからこうして丘に来ている。

丘は見晴らしがとてもいいため、パンの木がどこにいるかはすぐわかる。

ただ、今日はなかなか見つからない。

「このままだと今日の売り上げゼロになっちまうぞ……」

そうなると、借金しなければいけなくなるかもしれない。

ぞっとした僕は丘中走り回った。

「パンの木さぁぁぁぁん!!」

そんなことを言ってものこのこと出てくるわけもなく……。


それからパンの木を見つけたのは数十分後のことだった。

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