第609話 ウォンの誤算……(3)

 夫や妻がいようが、いまいが、男女お互いが意気投合しあえば、安易に結ばれ交わる行為……だけではないね?



 此の国、他の国、比の国の大王である健太が憤怒──。最終的に怒りをあらわにした行事、おこない。政、祭りはね。


 そう、オークのシャーマンやアマゾネス達領主や酋長、族長もそうなのだが。


 己の国や領地、町、村、集落の、他への備え、武力行使に対しての力、武を誇示する為に、一族の漢達に、自分自身の肢体を求め、快楽を要求されれば安易に身体を許し。おこなう。交わる行為が太古から安易に続き、おこなわれながら。漢戦士達を己の家臣、部下、兵として吸収──。傀儡、束縛しながら己の力を誇示、繁栄させてきたのが、このオークと呼ばれる種族達なのだ。


 まあ、何となく、婚姻による結束と言えば、結束になるのかも知れないが。家出をした健太は、未だ少年、子供だからその辺りは安易に、『はい』と頷き『アイカさん。ウォンさんのところにいっておいで。彼が君のことを、首を長くして待っているから。二人で仲良くひと時、一晩仲良く暮らせばいいよ』とは、口に避けても言えない。告げることもできないのだ。


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