第537話 女神様は? 日本の近代的魔法道具に驚愕……(36)

 と、いうか?


 世に? 自身の妻のお腹が『グゥグゥ』と、鳴ったことに対して? その都度? 事細かに気にしては違和感を覚える夫など。世界中を探索しても? 一握りぐらいしかいないと我等は思うし?


 まあ、良く考えても?


『あああ~、家のやつは~? お腹がすいたのだな~? ちょっと待っててよ~。直ぐに支度をするからね~』


 と、ぐらいにしか? 世の夫達は、妻に対して思わないと思う。


 だから健太自身も? 自身の永遠の女神さまに対して。


(ちょっと、待っていてよ~。僕の女神さま~。もうおかずの方は温まったから~。後はレンジに置いてある味噌汁を温めれば~。それで~、終わりだから~)と。


 彼も世の夫達と一緒で、自身の伴侶に対して優しく思うだけである。


 と、なれば?


 美と時の女神シルフィーの王子さまから次に漏れる台詞はと言うと?


「僕の女神さま~? 僕についておいで~」


 と、いった台詞が漏れてくるだけ。


 それも彼は? 先程の美と時の女神シルフィーのお腹の音に対して違和感を覚えた表情ではなく。彼女に対して、大変に優しい笑み……。


 そう~? 外は日が暮れて、もう既に真っ暗……。


 まるで? 美と時の女神シルフィーの心の奥底に隠し、しまい込んである。自身の生い立ちや世を憎み、恨んでいる漆黒の闇のような暗黒の世界なのだが。


 この世界は? 美と時の女神シルフィーが産まれて育った中世的な世界とは違う……。



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