第535話 女神様は? 日本の近代的魔法道具に驚愕……(34)

 健太は嬉しそうに『僕の女神さま~』こと、美と時の女神シルフィーへと笑みを浮かべ嬉しそうな声色で告げ──オーブンレンジの中から、二人が今から食するおかずが乗った皿を抜きだすのだよ。


 でッ、抜き終えれば彼は? 今度は? 夕飯のおかずと皿を覆っているラップを剥ぐのだ。


 すると? ラップの剥がれたおかずからは? おかずがちゃんと温まったことを表す大量の湯気……。


 そう~? 自身の生い立ちと。今少女がおかれている不遇な境遇を呪い。憎悪を湧かし募らせ──。冷めたこころでいる美と時の女神シルフィーの心の中の奥底まで温めてくれそうな大量の湯気が立ち込める。


 ……だけではないか?


 少女の鼻腔を刺激──! 女神様のお腹を恥じらいなく『グゥ~、グゥ~』と鳴かし急かす。大変に良い香りも漂わしてくるのだよ。


 だから『ゴクン』と、生唾を飲み込み、自身の喉を鳴らす、美と時の女神シルフィーなのだ。



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