第530話 女神様は? 日本の近代的魔法道具に驚愕……(29)

 と、なれば?


 健太の美と時の女神さまではなく? 妖艶な魔女化していたシルフィー自身も?

『ハッ!』と、我に返る。


 そして? オーブンレンジのガラス扉に映る自身の顔の表情を凝視して、彼女は顔色を変えるのだよ。


 余りにも自身の顔の表情が? 嫉妬に狂う女性……。


 そう~? 般若面のように恐ろしい表情をしているのに気がついたから。


 彼女は慌てふためきながら、自身の顔色と表情を変える。


 自身の愛する大事な王子さまに、自分自身の心の奥底にしまい隠している悪しき心と想いを。自身の愛する王子ささまに悟られたくはないから。


 う~ん、でもさぁ~? そんなこと~?


 そう~? 美と時の女神シルフィーの邪な思いと感情……。


 それと? 自分自身への執着心など。先程も我等が説明をした通りで。当の本人である健太は? 十分承知しているのだよ。幼いながらも彼はね~? だって~? この新築の一戸建で、こんな日も暮れた時間に、一人でいる幼い男の子……。


 そう~? 健太の家は~? 両親揃って共稼ぎと言う奴だから。彼は毎日、独り身で夕飯を温めては食している『鍵っ子』と、呼ばれる子供の上に……。

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