第458話 出逢い……(15)

 だから~? エルフの美しい少女は~? 年下な男の子の急な行動に困惑する。


 まあ、当たり前のことなのだが。


 う~ん、でもさぁ~? エルフの美しい少女の困惑と動揺は、そんなに長くは続かない。


 だって~? 年下の男の子は直ぐに、彼女の小さくて華奢手のひらを力強く引っ張りながら。


「女神さま~。早く~。いこう~。いこうよ~。今直ぐに~」


 と、言葉で急かしながら。エルフの美しい少女の手のひらを『グイグイ』と引き誘うから。


 エルフの美しい少女の可愛い唇のついた口から。


『私は君が思い描くような~。高貴で神々しい者ではなく~。大人の男達の性玩具(おもちゃ)……。そう~? 大変に卑しく、身分も低い者なの~。だから私のような者に話しかけない方がいいわよ~』


 と、告げようとしたのだが。


 彼……。


 そう~? 年下の男の子も男であることには間違いないのだから。


 エルフの美しい少女が女神さま……。


 と、言うよりも?


 自分だけの女神さまだと思えば強引……。絶対に彼は、自身の女神さまを離さないのだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る