今日から俺が主人公だ!
先にお伝えしておきます。
これは、エイプリルフール編です!
――――――――――――――――――――――――
俺は、ギルド『つなぎ』のリーダー、ラキガだ!
実は、俺はパンダ型。それを知っているのは、ミケのみ。
別に隔す必要はないと思ったのだが、何となく言いづらい。
パンダって愛嬌があるだろう?
俺にはない!
因みに、ミケは『ミケ猫』だ。
話によると、猫型の中で一人だけミケ猫型らしい。
俺は最初から『拡大』というスキルを持っていた。
初めは使い方がいまいちわからなかったが、アイテムの能力を拡大させる物だとわかった。
消費MPはそのままに、アイテムの能力を拡大させるのはお得だ!
そして、ミケ。
自分のスキル能力をUPさせる『ワンランクUP』というスキルを持っていた。
ミケは、『目利き』というスキルを持っているが、そのワンランク上の鑑定と同じ能力としてスキルを使う事ができた。
俺は、気が付いた!
特別な種類の型は、特殊な能力があるのだと!
で、そういう奴らを集める事にした。
ギルメンは少ないが、思惑通り最強ギルドの仲間入りをした。
しかし、ひょいと現れたガキンチョのソレイユとのほほんとしたユージの二人が作ったギルドが、何故か特別扱いを受けている!
やはり、あの二人は勧誘して、このギルドに引き抜かなければ!!
「ラキガ! ここにいたのね!」
「おぉ、ミケどうした?」
ベットに横になって考え事をしていた俺は、体を起こした。
ニヤッとして、ミケがすり寄って来る。
「ふふふ。あのね……」
「な、何だよ」
「これ、二人だけのヒミツよ……」
「だから、なんだよ」
スッとミケが俺の顔に近づいた。
「あの二人が、仲間に入ってくれるって! 夢を信じてのふ・た・り」
顔を近づけたと思ったら、ミケはそう耳打ちをした!
「何! それは、本当か!?」
「うそぴょ~ん」
驚いて言った俺を小バカにしたように、両手でウサギの耳を真似てミケは言った!
こっちは、真剣だって言うのに!
「おまえな!」
「きゃ!」
「あ……」
ミケをベットに押し倒してた時、後ろから声が聞こえたような……。
俺は、そっと振り向いた。
困り顔で立っているサリムがいた!
「そういうのは、ゲームでは……」
「いや、違う!」
俺は、ミケから手を離す。
「もう……二人のヒミツねって言ったのに、バレちゃったわね」
「変な言い方するな!」
俺が、おどおどしていると、ップっとサリムが噴出した。
そして、お腹を押さえて笑い出す。
「もう、だめ。おかしい! あははは……」
「あー、もう。どうして笑っちゃうかな。もうちょっと楽しみたかったのに!」
「ごめんごめん。今日、エイプリルフールだからさ。ちょっとみんなで仕掛けようかとなって……ラキガがきょどってるから笑い堪えられなかった!」
「お、お前ら! 俺をはめたのか!!」
「うんもう、そんなに怒らないの! 来年は、あの二人と一緒に仕掛けてあげるから、ね」
「あのな……」
俺は、ため息をついた。
ふん。来年は、俺がお前らをあのガキンチョを使ってはめてやらぁ。
「で、ピンクの煙の謎はわかったか?」
「さっぱり」
俺が聞くとサリムは、お手上げだと言うリアクション付きで返して来た。
やっぱり、あの二人は、ただ物じゃねぇな。
俺はベットから降り、背中を伸ばす。
「それじゃ、俺も調査しに行くか。ミケ行くぞ」
「はーい」
さっきのは、なかった事にして俺はスタスタと歩き出した――。
くそ、まだ後ろで笑っていやがる!!
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