1-2.【解説】電脳化技術〝ソフト・ワイアド〟

 こちらでは、サイバーパンクの肝となります〝電脳化〟、その技術について本作の取りますスタンスなどを。


 サイバーパンクの〝電脳化〟と聞いて、まず思い浮かべるであろうのが〝肉体改造〟ではないでしょうか。

 「脳や中枢神経に配線やネットワークを埋め込み、ネットの海へ直接ダイヴ!」というわけですね。

 視覚にはデータやマップを示すウィンドウが割り込み、通信も聴覚へ直接接続――というサイバーなヴィジョンを実現するに、ごく順当なアプローチと申せましょう。


 本作では、これを〝ハード・ワイアド(Hard Wired、ハードワイヤード)〟と呼んでいます。


 読んで字のごとく、ハードウェアで脳をネットに繋ぐという思想ですね。


 ですが。

 『電脳猟兵×クリスタルの鍵』の作品世界においては、この方式は主流ではありません。


 主流になるのは、〝ソフト・ワイアド(Soft Wired、ソフトワイヤード)〟とでも称すべきアプローチです。


 早い話が〝生身のサイバーパンク〟です。


 インターフェイスはAR(Augmented Reality、拡張現実)とVR(Virtual Reality、仮想現実)。

 コンタクト・レンズ型の網膜投影装置で情報を視覚へ割り込ませ。

 骨振動方式のマイクとスピーカで音声を入出力し。

 筋電位を測定しつつ干渉するバンドやベルトで、ジェスチュア入力や感触の再現を行います。


 これに欠かせないのがナヴィゲータ。

 情報の海を渡る水先案内人というわけですね。

 このナヴィゲータ達が、ヒト一人につき一人格でパートナーを組むわけです。


 本作品に関わってくださった全ての方へ、感謝を込めて。


 それでは引き続き、よろしくお願いいたします。

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