源三郎江戸日記(弟四部)60 ところでお前はこの店に借金はあるのかと聞くと、店変えできたのではないのでありませんので、やめるのも自由ですと言うので、次はどこに行くのじあと聞くと、小倉


源三郎江戸日記(弟四部)60


ところでお前はこの店に借金はあるのかと聞くと、店変えできたのではないのでありませんので、やめるのも自由ですと言うので、次はどこに行くのじあと聞くと、小倉から来ましたので、

下関に渡り山陽道をいって大阪から東海道を下って江戸に行きます、江戸で飯屋でもやって暮しますよと言うので、金寸は貯めているのかと聞くとハイ50両程両替商に預けていますこれで、

小さな飯屋を開きますと言うので、


そうか、それなら明日の朝までいよう、3両は手にはいるじあろうというと、2朱で良いのですよと言うので、6両はお前にやるのじあよと言うと、本当ですか、それなら目一杯つくします、

女郎は現金なんですよと笑ったのです、何回か情を重ねて朝起きると、湯を浴びてくださいと言うので湯船に入りサツパリして上がってきて、女将に2朱払い、博打で儲かった金だと30両、

を出して、


さくらにやるぞと言うと、こんなにと言うので半分の15両はお前の物じあろうと、女将に15両、さくらに15両を渡すと、博打場は胴元は損はしてませんと言うので、いいのじあよと言うと、

それでは遠慮なくと二人は受取り、又よるかもしれんと言うと女郎屋を出て代官所に行き代官に町の治安も良いようじあな、権八に1000両を渡してくれ、そうすれば開発資金6000千両とな、

るので、


三衛門に小倉で4000両渡しておく、都合1万両で開発せよ、金がないと満足な開発は出来ぬからなと言うと、そんな大金ですかと言うので、必要になる事もあるじあろう、そなた達の為にも、

使っても良いぞと言うと、何から何まで恐れ入ります、さつそく三衛門に渡しておきますというので、それでは、頑張ってくれこれから小倉に戻るというと、殿から早馬が来ましてと訳を、

説明するので、


そうか黒いネズミは一毛打尽にしたか、これで財政改革は早く終わるじあろうというと、ハイ、伊衛門様の嫡子が家禄を継ぎになり、家老に就任なさったそうですと言うので、そうか藩政、

も若返って良い事じあなと言って、代官所を出て旅籠に戻り朝餉を食べて、三衛門に一旦博多に戻り人足を集めるが良い、小倉で4000両を渡すぞ、都合1万両じあ、これ位あれば思い切っ、

た開発が出来るじあろうというと、


源蔵がその4千両はわしに出させてくれと言うので、良いのかと聞くと、すこしは良い思いをさせろ、配下の三衛門の晴れ舞台じあ、わしからの祝い金じあと言うので、そうか宜しく頼むと、

言うと、三衛門が頭有難う御座いますと言うので、なあに、源三郎に世話になったお礼も兼ねておる気にするなと言ったのです、小倉の様子を話すと、そうか宮本の倅がやったのかそれは、

何よりじあなと言ったのです、


それでは次は下関じあ、長州藩は素通りしたので様子を見て行こうといって、小倉に戻り源蔵達と別れて船に乗ると、船頭が江戸よりの飛脚便ですと渡すので見ると間部からです、読んで、

みると、家宣様にわかに発病されました、村上殿を呼び戻すようにおうせになっています、至急江戸に戻られたしと書いてあります、大分悪いと言う事かと言って、船頭にこれょり江戸に、

もどらねばならぬ、


最短でいけるのはと聞くと、豊後に行き黒潮に乗り四国周りでそのまま江戸に行けば、3日で江戸にいけると思いますと言うので、直ぐに出航してくれと言うと、ハイと返事してイカりを上、

げて帆を一杯に張り船は白波を立てて進んで行ったのです、七衛門に訳を話すと、よっぽどの容態なのですねと言うので、言われている通りになった帰るまで生きていてくだされば良いの、

じあが、


船の上を走ってもしょうがないなと言うと、そうですねと七衛門が答えたのです、3日目の夕方前に江戸につき小船に乗り換えて隅田川から日本橋川に入り内堀から大手門の船着場で降りて、

御用部屋に行き身なりを整えて間部の御用部屋に行くと、おう、帰られたかと言うので容態はと聞くと、医師の話では今日か明日くらいしか持たないと言うています、風邪から肺炎にかか、

っているとの事です、


ともかく寝所にと言うので寝所に行き傍に座り、源三郎只今西国より戻りましたというと、目を開けて、おう戻ったか色々鉱山を見つけてくれたそうじあな、これでひと安心じあ、わしは、

もういかんと言うので、何を気弱な事を安静にしていれば治りますと言うと、いや、わしの体はわしがよくわかる、たった4年の将軍だったがおもしろかったぞ、家継はまだ3才じあ宜しく、

頼むぞと言うので、


幕閣が支えますのでご心配なさいますなと言うと、間部わしなき後はそなたが家継の後見をせよ、源三郎は諸国巡察視は続けよ、間部源三郎の老中罷免は決してやってはならぬ、そなたの、

専横が過ぎれば罷免する権限を源三郎には与えておく、なお政は老中の合議にて決めよと遺言状を渡したのです、確かにお預かりいたしましたと言うと、間部が承知いたしました、何事も、

村上殿と相談の上政は進めますと言ったのです、


すこし休むぞ言うとい家宣は目を瞑ったのです、御座所に下がり医師に聞くと今日くらいしか持ちませぬと言うので、みなを呼なさいと言うと、間部が奥方様と側室を呼びに行ったのです、

源三郎と間部は近くに控えていると、深夜過ぎにそれではさらばじあと言って深い眠りについたのです、すぐに家継様の将軍宣下の使者を送るように朝廷に知らせなされと言うと、一両日、

待った方がと言うので、


年少ゆえ御三家より異議がでて、お世継がもめる事はさけねばなりませぬ、家宣様が家継様を後継にと言われたのです、他は口を挟む事は許されませぬと言うと、承知したと御座所を出て、

行ったのです、家宣がなくなった事はすぐに知らされ、次期将軍は遺言により家継様である事を大名、旗本に知らせたのです、後見である間部が取り仕切り厳かな葬儀が行われ一段落する、

と、


朝廷より将軍宣下の使者が来て、ここに代7代将軍が誕生したのです、さつそく大名を集めて家継様の将軍継承を発表して、元号は正徳のままとする、家継様は年少につき元服の歳になられ、

るまで、間部が後見を勤めると言ったのです、みんなが下がると、間部が人身を刷新したいがと言うので、代が変われば取り巻きも変わるのは当たり前にござれば異存ありませぬと言うと、


土屋殿、秋元殿には引退してもらいます、井伊殿、安部殿、井上殿に2人をいれて5人とします、老中首座は村上殿が引き受けてくださらんかと言うので、合議制ならは首座は必要ないでし、

ようと言うと、わかりましたと言うので、その他の幕閣の人事はおまかせ申す、適材適所の者もお選びなされと言うと、新井白石の処遇ですが、なにやら、今回村上殿に迷惑をかけたそう、

ですが、


幕府顧問から罷免しますかと言うので、紹介状を書いただけでござれば、犯人は捕縛されていないので、証拠は御座らぬ、証拠もなしに罰する事は出来ませぬ、そのままにして置きなされ、

と言うと、承知つかまったと言うので、政は4人で決めなされ、決められない場合にはそれがしが入ります、従来通りでよろしいでしょうと言うと、それも承知つかまった、諸国巡察視は、

宜しく頼みます、


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