源三郎江戸日記(弟四部)52 1両だせば金になるネタを教えると言われて買ったそうです、そのネタとは中毒は小倉屋に頼まれて板前が仕掛けたと言うているそうです、小倉屋の主人に問いただしま


源三郎江戸日記(弟四部)52


1両だせば金になるネタを教えると言われて買ったそうです、そのネタとは中毒は小倉屋に頼まれて板前が仕掛けたと言うているそうです、小倉屋の主人に問いただしましたところいいが、

かりだと言っています、確かに紹介したのは私だが江戸の桔梗屋の板前をしていたと言う事で新井白石様の紹介状をもって尋ねて来たので、関内屋に口を聞いただけだと言っており奉行、

にもその事を言って、


解放されたと言っていました、その男は奉行所に引き渡しましたが、書付などは何も持っていませんでしたと言ったのです、新井白石じあと、もし新井が送り込んだとなると何が目的な、

んですかねと言うので、詳しくはわからんが、その板前はなぜ杵築藩へ逃げたかだ、杵築藩は支藩だ捕まる公算大だろう、普通なら下関から山陽道を行ったほうが逃げやすい、わざと、

騒ぎを起こしたのじあろう、


それに小倉屋が頼んだとすれば沢山の金を貰っているはずだ、1両如きを欲しがるはずはないと言うと、七衛門がそれでは諸国巡察視の殿をこの件に絡ませる為ですかと聞くので、多分、

その板前の行方を追わせるつもりじあろう、何処かで待ち受けて罠を仕掛けるのかもしれん、新井め間部が手を引いたので自分が乗り出したのじあろう、しかし、やられたのが家老で、

小倉藩の重役と言うのも引っ掛かるなというと、


山形が絶対追わせる為に、藩の高官を狙ったのではと言うので、そうかも知れぬが、もう一つ何かが潜んでいる気がするなと言うと、藩の内情も探ってきます、と山形は席を離れたのです、

才蔵が傍に来て、小倉藩は重役が対立しているそうです、主席家老を快く思っていない、反主席家老派がいるそうです、それが今回深手を負った佐々木だそうです、主席家老は宮本と言う、

のじあろうと聞くと、


ご存知ですか宮本伊衛門と言うのだそうですと言うので、その者は先祖が宮本武蔵じあよ、養子の伊織と天草の乱に参戦して軍功をあげたので、小笠原公が家老として宮本伊織を4000石で、

仕官させたのだ、その子孫だろうと言うと、そうですか、郡奉行、町奉行はその一派だそうで、敵対している家老佐々木行部一派は小笠原の一門が味方しているそうです、小倉屋は宮本の、

後ろ盾で藩の御用達になり大きくなったそうですと言うので、


小倉屋は佐々木抹殺を宮本に頼まれたのかもしれん、町奉行が宮本一派なら証拠がないとして簡単に解放したはずだ、捕まったその遊び人は危ないな、口封じに殺されるかもしれんと言っ、

て、才蔵小倉屋を探れと言うと、承知と言って店を出て行ったのです、段々読めてきたぞ新井は家老達のいさかいを利用して、佐々木を始末する代わりに、わしを襲わせるのじあろう、


宮本は反対派を一掃して一気に藩の実権を握るつもりだな、三代も続き、権力の魔物に取り付かれるのじあな、宮本武蔵殿が、草葉の陰で嘆いているじあろう、佐々木行部は、巌流島で、

武蔵に敗れた佐々木小次郎に係わりがあるのかもしれんと言ったのです、それでは奉行所に行くぞと言って、奉行に面会すると奥座敷に通したので座り、突き出したやくざ者はと聞くと、

言う事が本当かどうか、


厳しく吟味していますと言うので、なぜ小倉屋を解放したのだと聞くと、藩の御用達であり何の証拠もありませんので解放しましたがと言うので、紹介したのは事実じあ、その新井白石の、

紹介状は持ってきたのかと聞くと、ハイ、ここに押収してありますと差し出すので、それなら、新井が仕掛け人と言う事になる、これは預かる、その男は直ちに解きはなせと言うと、小倉、

屋を脅して金を取ろうとしたのは事実ですと言うので、


ならば50叩きにして解放しろと言って、責めるのはやめろと言うと、ハイ、明日には解放しますと言ったのです、奉行所を出て居酒屋に戻り、この書付を持っているので、ここで襲うかも、

しれんと言って、それぞれ準備しろと言うと、七衛門が知らせに行ったのです、飛猿が帰って来て、才蔵が蔵に忍び込みましたら、この書付がと言うので見ると、小倉屋から宮本への賂の、

書付です、


月に100両しめて年1200両を渡しています、それに蔵米の横流しの書付でこれは折半しているようで、今年の分は1500両となっています、5000両分ですから1万石分を横流ししている事に、

なります、これでは財政は厳しいはずだ、蓄えはと聞くと蔵には6万両がありますと言うので、宮本も1万両近くあるのじあろうと言って、ご苦労じあった、この辺で良いじあろうと言うと、

才蔵は奉行を見張っています、


襲うとすれば宮本の屋敷に行くはずです、わたしは、宮本の屋敷に潜りこみますと言うので、警戒は厳しいので気をつけろと言ったのです、奉行は宮本の屋敷に行き報告して奴は食いつい、

たようです、新井様の書付は渡しましたがと言うと、ただの紹介状じあ、なんの証拠にもならん、その男は言われた通り解放しろどこかで始末すれば良い、さて何処で襲うかだな、調べに、

よると一向は10人だそうだ、


城下では手は出すな、郡奉行の配下の手だれの者20人に街道筋の代官所の者を含めれば40人になる、たかが10人如き大した事はないわい、おまえは行方を調べたとして杵築藩へ向かった、

港から船に乗ると思われるので知らせをやったというのだ、途中の鳴野あたりで待ち伏せして殲滅する、わしも同行する郡奉行は先に行かせたわしも出立する、佐々木は深手だそうだ息、

は吹き返さんだろう、


それも含めて奴らの動きを知らせよと言うと、相手は老中です大丈夫ですかと聞くと、新井様が上手く処理してくださる、間部様も承知と言う書付を貰っている、あの板前は隠密じあよ、

と言うと、奉行は承知しましたと屋敷を下がったのです、暫くして源三郎の元にに飛猿が戻って来て、どうやら城下では襲わないようです、途中の鳴野あたりで待ち伏せるそうです、


郡奉行は先に出立して後から家老も行くと言っていました、奉行が板前の行先を知らせに来るそうですと言うので、わかった、いよいよおもしろくなってきたな、それでは旅籠に戻るぞ、

軍装を解きゆっくりしろと言ったのです、旅籠に戻ると、女将が町奉行様がお待ちですと言うので、部屋に行くと、板前の行方がわかりました、杵築藩へ向かったようで、船に乗り大阪、

へ逃げると思われます、


人相書きをもたせて手下を行かせました、船に乗せないように杵築藩に助力して貰いますというので、そうか、わし達も明日一番で追いかけようと言うと、手下をつけますかと聞くので、

必要ない、手がいれば途中の代官に頼むと言うと、承知しました、その旨を連絡して置きますと言うと、帰っていったのです、ばかめ、罠に誘い込もうとしているわ、逃げはせんので、

ゆっくり行けば良いと笑ったのです、


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る