源三郎江戸日記(弟四部)39 翌日は銀二を残して日田の陣屋に戻ると、郡代が用意できましたので、出立します大金なので、手代、取り方、人足合計で30人で博多まで護衛します、船にのせれば安心


源三郎江戸日記(弟四部)39


翌日は銀二を残して日田の陣屋に戻ると、郡代が用意できましたので、出立します大金なので、手代、取り方、人足合計で30人で博多まで護衛します、船にのせれば安心ですと言うので、

実は中津江村で金鉱脈がみつかった、上様と熊本藩の家老には知らせた、管理は熊本藩がやるが、産出した金は幕府と熊本藩で折半することになる、産出した金はここに納められる、護衛、

の人数も増やすのだ、


自警団はつくるが、何かあれば金山から知らせが来るので出動しろと言うと、そうですか、目出度いですね、承知しました手配は抜かりなくやりますと言うので、ここは益々重要な拠点、

になるぞ、予算も増やして貰うようにしよう、そなた達の役料もだ、江戸に行ったら佐渡に匹敵する鉱脈だと勘定奉行に言ってくれと言って、わし達も佐賀に巡察に行くので、途中まで、

ついていってやるぞ、


先に出立せよと言うと、承知しました、みなんな行くぞと声をかけて陣屋を出て、博多に向かったのです、途中、屋台でうなぎを焼いていた、おみちとお幸が、うなぎの蒲焼を差し出し、

て、お気をつけ下さいといったので、受取り、これはすまんなと言って手を振って別れたのです、昼にうなぎをみんなに渡して食べると、冷えていても美味いなと言って喜んだのです、


夕方になり博多と佐賀に行く分かれ道の小郡の宿場に入り、郡代にお前達は本陣に逗留せよ、わしたちは巡察なので旅籠に泊まるというと、承知しましたと本陣に千両箱を運びいれたの、

です、源三郎達は旅籠に宿をとり宿場の巡察に出たのです、ここは佐賀から長崎に行く街道と、博多に行く街道の交わるところで、大きな宿場で大変な賑わいです、七衛門と町を歩いて、

いると、


前から2人連れが歩いてきて傍の居酒屋に入ったので、目つきの鋭い奴じあな、あれは盗人の目じあ、わし達も入ろうと言って中に入ると、見渡しましたがいません、女中に聞くと二階、

に部屋があり、そこに上がりなさったというので、隣の部屋を用意してくれと言うと、ハイと言って案内したのです、酒と肴を頼み、ここは酌婦はいるのかと聞くと、ええ、いますと、

言うので、


1人呼んでくれと言うと、ハイ、と返事して部屋を出て行ったのです、先程の女中が入って来て、膳を置き酌をするので、お前が酌婦もするのかと聞くと、ハイ、でも2人は相手できませ、

んよと言うので、それではもう1人呼んで、隣の部屋の隣の部屋にしてくれと言って、七衛門と言うと、ハイと言って女中が案内して部屋を出ていったのです、程なく帰って来て、案内し、

て酌婦をつけましたよと言うので、


隣は呼んでいるのかと聞くと、ハイ、ここの店の女将が知り合いだとかで、相手してなさりますと言うので、まさか2人を相手するのかと言うと、ただ飲んでいるだけでしょうと酌をする、

ので、そうだタバコの葉を買って来てくれ、一つでよいぞと1両を渡して、釣はとつておけと言うと、ハイ、いってきますと部屋を出たので、飛猿と言うと、隣の客ですねと言って、承知、

と言うと、


す~と消えたのです、ここの女将と知り合いと言う事は、ここが盗人宿か、どこかに隠し部屋があり、そこに仲間がいるのかも知れんなと思ったのです、酌婦が帰ってきたので、キセルを、

出して火を付けて一服吸って、二階には何部屋あるのじあと聞くと、6部屋あって、ここと隣、その隣が客間で、後は奉公人の部屋ですと言うので、居酒屋にそんなに奉公人がいるのかと、

聞くと、


寺で博打場もやっているのですよ、その用心棒等8人はいますと言うので、後で博打場に顔を出すかと言って、いくら出すのだと聞くと、2分銀ですが、さっき貰いましたよと言うので、

ここには布団はないがと聞くと、連れ出すのですよと言うので、そうかと言って、ここの勘定はと聞くと含まれていますと言うので、それではお前にもう1両やろうとサイフから取り出、

して渡すと、


本当ですかそれで目一杯ほぐしますよと言うので、あそこは良いのじあ、腰をもんでくれと言うと、酌婦が又がり腰をもみ始めたのです、暫く立つと気持よかった、それでは出ようかと、

言うと、ハイ、と言ったので、階段を降りてお茶屋に入り情を交わして、中々よかつたぞと起き上がり、タバコを一服吸って、それでは帰るぞと言うと、もう、いいんですかと言うので、

そんなに若くないぞと言うと、


わたしは楽で良いですけどと言って、又来てくださいなと言うので、居酒屋に戻り、連れの男を呼んでくれと言うと、二階から降りてきて小上がりに座ったので、あそこにいたの聞くと、

ハイ、連れ出しだと言うので、1両を渡して酒だけで良いと言って粘りましたが、部屋から出てきませんし、物音一つしません、何をしているのですかねと言うので、多分あの部屋には、

いないじあろう、


下に降りる隠し階段があり下は盗人宿になっているのじあよ、この小上がりの隣じあよ、あの部屋の下にも3つ部屋があるんじあろう、あいつは頭でそこにいるのじあよ、まさか本陣の金、

を狙っているのではと言うので、いや、本陣には盗人には入らないだろう、狙うとすればここから博多の間じあな、どこかの峠で狙うじあろう、幕府御用と書いてあり多くの荷だなので、

千両箱と分かるのじあろう、


幕府の御用金を、狙っているとすれば、ふてぶてしい、盗賊だなと言ったのです、しかし、殿に出合うとは運の悪い奴ですねと言うので、悪い事は出きんと言う事じあなと笑ったのです、

才蔵が帰って来て、あの部屋から下に行けるようになっているらしく、下にも3部屋あるみたいです、飛猿は博打場を探っています、裏ては堀で船が引きこめるようになっています、中に、

入り込むのは難しいですと言うので、


そうか、ならば火事だと言えば、愕いて逃げるじあろう、その隙間に二階から下に降りれば良いと言うと、それは面白いですねと言って、杉の葉でいぶしましょう横のところでいぶします、

仕掛けをしてきます、蝋燭を使えば簡単です、生の杉の葉ですから火はつきませんので大丈夫ですと言って、出て行ったのです、殿のやる事は悪党より凄いですよと七衛門が笑ったのです、


暫くすると焦げ臭い臭いがして何処からか煙が入ってきたのです、女中が火事だと叫ぶと客は愕いて、我先に入り口に向かつたのです、二階からも人が降りてきて外に出て行つたのです、

店には煙が充満したので手ぬぐいを調理場で塗らして口に当てて、二階に上がり真ん中の部屋に行くと、階段が下に降りています、下に降りると、部屋があり今まで誰かいたようです、

廊下を行くと、


階段があり下は川です、船はありません、さてはここから逃げたのだな、才蔵が後をつけているじあろうと言って、引き返して部屋の戸棚を空けると、小判が詰まっています、およそ、

千両です、店にあった風呂敷包み二つに入れて、2人で担いで階段を登り、部屋を出て階段を降りて外を見ると取り巻いているので、裏口に周り裏口から出て一旦旅籠に戻り、風呂敷包、

を置いて、


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