源三郎江戸日記(弟四部)3 ほれ、妙案があるではないかと笑うので、この事を2人が言えば、あえて反対はいたしませぬ、計画が雑で御座りますなと言うと、所詮あの2人の頭はこんな物なのだ


源三郎江戸日記(弟四部)3


ほれ、妙案があるではないかと笑うので、この事を2人が言えば、あえて反対はいたしませぬ、計画が雑で御座りますなと言うと、所詮あの2人の頭はこんな物なのだよ、まあ、怒らな、

いで様子をみてくれと言ったのです、石見銀山も長州藩に管理を任せになり、産出量の半分を幕府に納入する事にすれば、喜んで産出量も増えますというと、わかった総ての鉱山を見直、

すようにしょうと言ったのです、


暫くたって源蔵が江戸に来たので料理屋で一献やる事になり行って、杯を重ねると、幕府は何を考えているのじあ、清国、南蛮の輸入量を従来の半分にしたぞと言うので、その分抜荷の、

量が増えて儲かっているじあろうというと、それはそうだが、長崎奉行が冥加金が減って困っていたぞと言うので、その分国内で作ろうと言う事じあが、幕府が殖産に投資しない限り、

国産が出来るはずはないと言うと、


大名は財政難なので投資に回す金はないと言う事じあな、机上の空論と言うわけか、巷では金銀改鋳をやるという事で、物の値段が少しづつ上がっている、このまま放置すれば米の値段、

も上がり始めるぞと言って、源三郎が老中になってもとめられないのかと聞くので、上様が容認されれば反対は出来ないのさと言うと、間部と白石の仕業と言う事か困ったもんだなと言、

ったので、


小判の金の含有量を増やすのは悪い事ではないが、小判の製造が少なくなるので金が回らなくなるので、品物の値段が上がるわけだと言うと、なんでも薩摩の串木野に有望な金鉱脈が、

あるそうじあが、薩摩も財政難で本格的な開発は出来ないそうなんじあと言うので、幕府が開発資金を出して、産出量を折半にすれば良いな、それを今回の品物の値段高騰の押さえに、

つかおう、


有望な金鉱脈が見つかったと、世間に知れれば、小判の製造も多くなり、世の中に出回るだろうと言う事で、沈静化するはずだと言うと、なる程、幕府直轄ではなく、藩に管理を任せて、

半分が取り分となれば、それを幕府が買い上げる、格好になるので、藩の財政も潤い、金が増えるので小判の、改鋳も上手くいき、小判の流通もすみやかに、行くわけじあなと言うので、


金鉱脈が見つかったと言う事は、銀鉱脈も近くにあるはずなので、銀の産出量も増えるという訳じあよ、瓦版に出せば薩摩も黙っているわけにはいかんから、幕府に届けるじあろうと言、

うと、相変わらずの知恵じあなと源蔵が笑ったのです、まあ国産化するのも悪くは無い、どうだ博多にガラス工房を作ってくれないか、それに象牙、鼈甲からの加工品工房もじあ、南蛮、

から、


原料を買いそれを加工する職人と技術を習得させて、大阪、江戸にて商いするのじあよと言って、さらに花火も製造するようにすればいざと言う時に役に立つだろうと言うと、ガラスを、

加工して金魚鉢、おわん、遠眼鏡、眼鏡、老眼鏡も作ればよいと言うと、国産かおもしろそうじあな、物産会所みたいに総てをやるような組織、天神社中と言う名前にしてここで製造し、

て博多屋が問屋となり商人に卸す事にしようと言うので、


やがて、それが外国に売れるようになれば良いなと言うと、我が国の職人は腕が良いので、直ぐに南蛮の物より良い物を作るじあろうと源蔵が言ったのです、清、南蛮へ物が沢山売れれ、

ば長崎奉行も喜ぶであろう、お前は博多、長崎の豪商になれるわけだと言うと、ありがたい、儲かれば源三郎の治世の助けにもなるわけじあな、金寸が必用なら遠慮なく言うてくれと言、

ったのです、


問題は木曽川の治水工事じあが、多分薩摩、伊達、前田に押し付けるじあろう、尾張が上手くいけば美濃の流失が多くなり、美濃が上手くいけば尾張の流失が多くなる、参った事なのじ、

あよと言うと、それではやらん方が良いではないかと言うので、いや、今までは大雨が続けば、信濃が1万石、尾張が4万石、美濃が3万石が流失している、信濃、尾張は流失をとめる事が、

できるが、


そうなると美濃が4万石流失する事になり、1万石多くなるが全体では3万石の流失に留まるわけじあ、美濃の流域にある大名、領民は激しく抵抗するじあろう、美濃の流失を防ぐには尾張、

より堤の高さを高くすれば3万石は助かるが、尾張は5万石に増える、美濃と信濃の4万石は助かり、都合3万石に流失は減るが尾張藩と領民は納得しないわけじあよと言うと、それは難題、

じあなと言うので、


10月から翌年の雨季の前までに信濃、尾張、美濃の堤を完成すれば良いわけじあが、それは無理なのじあと言うと、1年美濃は我慢させる訳にはいかんのかと言うので、流失分美濃の4万石、

を保障する事になる、金は1万6千両を保証すれば良いが、薩摩、伊達、前田が武家の面子を立てに納得しないじあろう、この三藩はお手伝い賦役で、差配は流域の藩がやる事になるこれも、

上手くいかぬ理由なのじあよと言ったのです、


武家の面子かまったく困ったもんじあなと源蔵が酒を飲み干したのです、源三郎が危惧したとおりに物価は序々に上がり始めてしまいには米の値段も上がり始めたのです、御座所に幕閣が、

集まり、土屋が間部に最近の物価の上昇で江戸の町人は暮らしが貧しくなり、治安も悪くなっている、直ちに金銀改鋳を中止すべきだと言うと、それをやれば上様の治世の失敗を認めた事、

になり、


幕府の権威は失墜します、便乗値上げを厳しく取り締まっていますと言うので、そんな事でこの騒ぎが収まるはずはない、このままでは米の値段は倍になってしまうぞと怒りをあらわにし、

たのです、間部が村上殿なにか良い方策はありませぬかと聞くので、問題あれば即座に中止すると言う事でござったがと言うと、それは出来ませぬと言うので、ならば金銀の産出量を増や、

して、


改鋳する小判の量を増やすしかありませぬと言うと、それは無理で御座ると言うので、回収した分と同等かそれ以上の小判、銀貨と交換しなければ、流通量が減るばかりですと言うと幕府、

の金蔵から出して、同じ量にしているのですがと言うので、それでは、幕府の金蔵が減り続けて空っぽになり、益々幕府の威厳はなくなります、民は心配になり益々市場に銭が流通しなく、

なります、


又品物は売り控えが出るのは当たり前ですよ、金の含有量を増やしても価格は下がるとと言うわけです、計算通りに行かないのですと言うと、他には何か良い方法は御座らぬかと言うとあり、

ませぬというと、家宣がしかたない、佐渡を除いて、藩領にある金山、銀山を各藩の管理に任せて、半分を幕府に納める事にすれば金銀の産出量は増えるであろうと言うと、間部がそれを、

やれば、


各大名の懐が豊かになります、幕府は危険にさらされますと言うので、藩の取り分の金も幕府が買い上げる事にすれば金は増えて、それによる、改鋳で回収より製造を多くすれば幕府の懐も、

豊かになるじあろう、大名からは参勤交代、賦役で吸い上げれば良いではないかと言うと、白石がたしかに少しは増えますが大した量にはなりませぬと言うので、そうか、源三郎何か良い、

知恵はないか、今物価の上昇を抑えねばえらい事になると家宣が言うので、


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