第21話-5

 という訳でだ。


「俺たちの関係性を進めるためにも、生徒会の役員になることは必須!!」


「必須なんだねタカちゃん!!」


「何かしらの生徒会属性を手に入れて――そしてただの幼馴染から関係性を変化させるんだ、みゆき!!」


「変化させよう、タカちゃん!!」


「……みゆき!!」


「……タカちゃん!!」


「みゆき!!」


「タカちゃん!!」


 また、俺とみゆきは抱きしめあう。

 もしも俺たちが生徒会長や副生徒会長になってしまったら、こんな簡単に人前で抱きしめあうこともできなくなることだろう。


 なんといっても、生徒会とは生徒たちの規範。

 なのに、そんな所かまわず乳繰り合っていては示しがつかない。


 それがみゆきも分かっているのだろうか。俺とみゆきは、いつもより長く長く抱きしめあうのだった。


 そう長く、長く。


「……生徒会長になったら、いちゃいちゃできないね、タカちゃん」


「大丈夫!! 生徒会室では、口にできないくらいいちゃいちゃだ!!」


「そんな……秘密の花園みたいなことが、許されるのタカちゃん!?」


「それが職権乱用ラブコメだろ!!」


「「「許されないよ!!」」」

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