第4話 顔合わせ

6月中頃の日曜日に顔合わせの為に、なんか洒落た喫茶店に連れてこられた。



「えーと、私が出水恵といいます。それで、この子が知ってると思うけど乙葉です。」


「昨日ありがと…。」


乙葉が照れて礼を言う。そんな緊張しなくて良いのに。


「ほんと、ありがとうございました。」


「いえいえ、そんな頭上げて下さい!大したことしてませんし。」


「そうや、そんな大したことしてないみたいやし。」


気まずい。なんか気まずい。


「あとそれと、これから3ヶ月は私と克典さんは出張行くから乙葉と二人きりで大丈夫かな?」


「あっはい、そこら辺の事はもう聞いていて分かっています。でもいつから?」


「明後日よ。明日に引っ越し作業があるのよ。」


「明日はお前用事ないし、手伝えよ。」


「うん、それは分かったけど乙葉の部屋ってどうするん?」


「乙葉ちゃんの部屋はお前の隣や。明日は乙葉ちゃんの荷物だけ運ぶんや。」


その後も暫く話を進めて、顔合わせは無事に終わった。

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