覚書
@uepeker
亡父
父が亡くなって葬儀も終わり、実家で母と寝ていたときのこと。
夜中にふと目が覚めた。
父と母が寝室にしていた部屋は出入り口がガラス障子になっており
開け閉ての際にはガタガタと音がする。
耳障りな音なので目が覚めてしまったのだろう。
風でガタガタとしているというよりは開けたくても開けられない、
建付けの悪い戸に手こずっているような音だった。
ふと母の方を見ると母もその音に気付いているらしく目が合った。
「風が強いね」
冗談でも父が来たのかな、とは言えなかった。
音はすぐに止んだ。
あれは父だったのか。
一瞬でも怖いと思ってしまった私は後ろめたさを抱えている。
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