魔を切り裂く者

バルバロ

本編を読んだあとにみるといいかも

設定

 読むとわかりやすくなる(かもしれない)。

 ネタバレはあまりないけど、嫌な人は見ないほうがいいと思います。



登場人物()内は年齢


ジュラーの民


ダン(20) 本作の主人公 身長213センチ 体重110キロ 

 特注の分厚い円盾で敵を押しつぶし戦う。第一王女ライラの三男で第四王子。

 グリア人にしては珍しく、本を読むのを好む。読書好きというよりも知識欲が豊富。


ロー(51) グリアの王 身長215センチ 体重130キロ

 大剣を振りかざし戦場を駆け回った強き王。


ライラ第一王妃(42) 身長168

 ジュラーで唯一ローをたしなめられる存在。たおやかで温和な振る舞いをするが、その実は知性にあふれる人物。


ルウ(14) 身長170

 第四王女の産んだ王家の子。いつもフードを被りくすんだ灰色の長髪で常に目が隠れている。過去に起きた些細なことから主人公を慕うようになる。


リミュル・セーレン・フェリミーア(15) 

 剣の天才。しかしグリア人という身体能力に優れた種族と比べた基礎能力の限界に日々悩んでいる。


ロレリア王朝現王 クーラン・オドミ・ロレリア(即位36現在54)

 前王国を受け継いでジン帝国ロレリア王朝を建国した時から数えて四代目の国王。

 市民からは賢王と呼ばれる一方近くの人間からは先代と比較され能力不足を指摘されることが多く、そうした環境が彼から自信を奪い自己嫌悪に悩まされている。


セニーリ(19) 主人公がクルマーリュで出会う青年。手先と口が器用で、それだけで生き延びてきた。 主人公の強さに出世の可能性を感じつきまとう。 


ミィ(26) クルマーリュに住むグリア人の女。勝ち気な性格で酒に目がない。


オーローア朝現王 ファーグラム二世(即位24現在36)

齢24にして国王となった若き才人。砂漠に水を垂らしたが如き吸収力であらゆる知識をその身につけてきた。

芸術にも精通し、暇を見つけては自ら筆を執ることもある。


オーローア朝初代 ファーグラム一世(即位時35退位時44現在56)

 ジン帝国などに伝わるアガリャ教を信じる国々などと信奉する宗教の違いなどで対立が起こるが卓越した能力で尽く退けつつ、また高台に堅牢な要塞を作り上げることで防備を強化した。その内側に首都があり、難攻不落の都として君臨した。

 その後は早くに後を息子に、その才を見抜いて国を大いに発展させると思ったがゆえに譲り渡した。今は隠居し神殿で祈りを捧げる毎日を過ごしている。


オーローア朝開祖 ガズロム一世(享年?) 正体不明 伝承に語られるだけで詳しく知るものはいない。




各地の説明


ジュラー

 正確には国名というのはなく、ただジュラーという地名またはそこに住むグリア人自体を指す。

 基礎能力が高いグリア人が国民のほとんどを占め、最も特徴的なのは自警団や軍隊に類するものが存在しない点。本能的にグリア人は強者に従う傾向が極めて強く、その結果歴史に類を見ない程の強さを誇る現王であるローに対して国民たちは高い敬意をもってあたる。

 ローは他国が戦争を仕掛けると真っ先に戦地へ現れ、蹂躙の限りを尽くし戦線を崩壊させる。

 ゆえにローが健常の間は触れるべからずが周辺国家の共通理解である。



ジン帝国ロレリア王朝

 専制君主制を敷く大国家、多くの周辺国家を取り込み多大な影響力を持つ。

 特に物語時点の王の先代に当たる人物が版図を広げ、その地盤を確固たるものとした。そのかわり現在は領土が拡大された結果、ピークを迎えた経済はこれ以降に緩やかな下降線を描くことになる。

 後述のアガリャ教を国教とし、王はその代理人としてまつりごとを執り行う。


シュレーナ

 世界最大規模の都市であり、人間世界の中心とも言える。

非常に文化的で芸術なども豊か、作中では大規模な戦争の間にあり経済的に最盛期を誇っている。


クルマーリュ

 主人公が最初に訪れる街。ジン帝国に併合された結果、他の国とはやや距離が離れ平和になった。そのせいで兵士の練度が下がっている。国民の平均年齢が高めで、退役軍人が多く治安が悪化している。


オーローア朝

 大河を中心とした広大な面積を保有する大国、紆余曲折を経て現在の統治に至る。

 建国当時より貴族の権力が弱く、かわりに宗教政策を行いダライア教の復古を進める。そのための学校なども建てられ、教育にも力を注ぐ。

 それはジン帝国とはことなる国教であり、また多く住まう人種の由来も違う。一説には魔獣との間に生まれたのが開祖とも語られている。事実彼らの経典には魔獣との関わりを示すかのような記述が見受けられる。

 こうしたものから悪魔卸しが盛んだとジン帝国ロレリア王朝では囁かれ気味悪がるものもいる。これに関しては一部事実で、肉体の構成はやや魔獣に近く魔法の扱いに長けるものが多い。王朝では宮廷魔術師を多く要しており、神官の名で各地に点在する。それらはあくまで簡易的ではあるが魔術を収めており、礼拝に訪れたものや儀典などでその力を発揮する(ただし国民や下級の神官は魔法ではなく単なる儀礼だと教わっている)。

 ジン帝国ロレリア王朝とは領土境で争うことが多々あり関係は悪い。王朝を制定したのは現王の先代で今の王も敏腕を振るい領土の拡大に勤しんでいる。


首都 ロンブラシュトリア

 堅牢な城壁に囲まれた城塞都市。古くよりジン帝国から度重なる進撃を受け、幾度となく撃退してきた。

 一時は占領されたこともあったが、今はオーローア朝が首都としている。

 王宮と同じくらい立派な神殿があり、国民は日々そこで祈りを捧げる。


リーリン族(王国) 

コークラ、ワリダ(地名)

 二つともジュラーとジン帝国の間にある激戦区。常に火種がくすぶっており、領地闘いが繰り広げられている。もともとここにいた民族を戦乱の末にジン帝国が吸収することによって、その領地となった。編入以前からグリアとも対立しており、また度々略奪も受けている。

 場合によってはグリア人というだけで殺されかけるほどに嫌われている。

 王はジン帝国によってすげられた傀儡であり実権力は皆無。度重なる戦争で疲弊しきっており崩壊しかけているが、ジン帝国にとっての防波堤なので生かされている。

 非常に武勇に優れるので傭兵として重宝され、各地に遠征を行って(させられて)いる。




人種


ミニア系人種

 いわゆる『普通の人』。ジン帝国の国民に多い。

 手先が器用で適応能力が高い。


ローリアン民族

 オーローア朝周辺に多く住まう。

 魔法適性が高い。

 色素の薄い青みがかった肌色から、他人種からは気味悪がられることが多々ある。


グリア人(ルーヴィング)

 主人公がこれであり、総じて身体能力に優れる。

 環境適応能力が高く、寒暖に強い。

 はるか昔にこの大地にやってきてから、その強さでジュラーの地を手に入れた。

 プライドが高く個人主義が強いので、他の人種と相容れないことが多い。


アガリャ教

 唯一神アガリャを崇める一神教。

 聖典はジン帝国領内に広まっている。ジン帝国の国教とされ、国王はアガリャの代理人として振る舞う。

 生の謳歌によって死後幸福になれるとし、よく食べ、よく働き、子を成すことを推奨する。


 使徒名

 モーロ

 レミニア

 オドミ

 フェルナル

 ココミ

 ラリン

 ルリン

 ンニア

 チール

 サッサ

 スミー

 セーレン


ダライア教

 時代とともに薄れつつあった教えを、オーローア朝が復活させた。

 生と魔の二元論をとり生あるものだけが魔を制すと教えられ、血液を尊いものとする。

 瞑想で心身を清め体から魔を取り除く儀式などがあり、これを見出した開祖はオーローア朝の開祖と同一とされる。

 5つの神が相互に影響を与え世界を作ったとされる。

 ダライアが生命を生み出した

 ファレム・フィリムが自然

 デドル・ダールが大地

 キルル・モーフが天空

 シャナラ・シが心


魔法

 さほど世界的に有名なものではないが確かに存在する。世間的にはまじないの一種で実際の効力については信じられていない。

 上流階級の間で流行っており魔術師を雇うものが多いが本物はごく一部。王家などでは宮廷魔術師などを複数住まわせているところもあり、その殆どが技術を門外不出のものとさせていて口外を固く禁じており破れば厳罰、死罪も珍しくない。


 人間種には魔力と呼ばれる物理的力も備えた不可視の存在はない(とされる)。

 大気や水の中に極微量、一部の魔獣と呼ばれる動物などに一定量含まれているが揮発性が高く採取は困難。

 魔力を保有している理由については不確かであり食物からの摂取、生まれ持ったもの遺伝、大気などに極微量あるものを呼吸などで取り込んで特定臓器などに蓄積させている等が有力。

 取り出す方法として血液を抜き出し貯蓄する、臓器を特殊な容器に保存する、取り出した骨などを加工するなどそれぞれの術士により多様。

 魔力が逃げづらい素材として魔獣の革と銀が用いられ(特殊な手段では宝石)、特に銀であれば魔力の自然揮発も大きく抑えられる。このため魔術には多額の費用がかかり量産も現実的でない。

 用途として単純な攻撃手段、爆風が起こるが無色透明なそれは証拠を残さない。

 自然現象や他エネルギーの増幅、人間に投与し智慧や身体能力を高めるがこれは負担が大きく廃人になりかねない。莫大な量を用意すれば都市一つを滅ぼすことも可能と言われているが現実的ではない。


以下ネタバレ(かも)




























九頭 

 九つの頭を持つ怪物、海より現れ強力な魔法を使いこなす。

 ローを殺した張本人であり、各地に現れては人や他の生物を手に持つ杖についた宝石に取り込んでいる。

 目的は不明だが、なにかをさがしているようだ。


魔王

 不明

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る