ウレタン

その一言一句に部屋を汚す。

壁は汚らしい黄色に染まっていく。

僕は僕と思えず手首に指先を添わせ思い出を掘り起こす。

いくら吸ってもこの箱は僕を満足させる事は出来ない。

出来ないから瓶に逃げる。

どうしたら僕は手枷を外す事が出来るのだろうか。

わからず僕はまた静寂の夜道をラップとウレタンの喧騒で穢して行く。

そこに答えがあろうと無かろうと。

僕は逃げる事を選んだ。

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