出迎え
僕の帰りを待つのは冷えた缶。
プシッ
溢れ出る泡を唇で迎え、そのまま炭酸を喉をに流し込む。
刺激の少ない柔らかい舌触り。
渇いた喉の不快感をまろやかな泡が洗い流す。
いつまでも味わっていたいような
喉を通す快感。
気付くと手にあるのは空の缶。
僕は冷蔵庫から別の缶を取り出すのだ。
ッシュ。
カポ。
冷えた飲み口からは氷煙が立ち上っていた。
それを吸い込むかのように一気に缶を傾けるのがNEO江戸流とでも称そうか。
苦みが鋭い爽快感を演出しながらもほのかにフルーティーな柑橘系の香りがアクセントとなる。何杯でも飲めそうだ。
喉への心地良い痛みが疲れた身体に喝を与えるのと同時にレンジが鳴る。もうチンと鳴るレンジは珍しいらしい。僕のもチンとは鳴らないが。
唐揚げだ。
時間が絶ってしなしなの衣。
これが美味いんだなぁ。
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