36 身につけるもの

着るものにしても、普通の人が着るようなものを自分も着るべきだ。誰も着ないようなものを着て、目立って、人が変だと思うようなものは良くないと思うべきだ。あれこれと趣向を凝らした、特別目立つようなものは着てはならない。また、若いくせにあまりに年寄りじみたものを着るのもよくない。年老いて若者の着るものを着るのも目立つものだ。およそ、仏寺に召し使われる稚児や、武士の召使いなどが好んで着るものを着てはならない。ただ、普通のものがよい。

年配の者が着るものではあるが、目結めゆい、ヨメカケ、さまざまな巻染まきぞめ、コトウカリ、このようなものは着てもかまわない。

若い人が年にも似合わぬ直垂ひたたれ、綾の浅黄もしくは白の直垂、香染、柿染などを好んではならない。

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