第2話:ミドルフェイズ10
◆ Middle10/Scene Player――美裂 ◆
コンテナの投下地点に指定された記念公園に辿り着いたノビンスク支部の一行。
公園の隅には、傾斜した台座に乗って空を睨むSU-85のモニュメント――おそらく実車――が、爆撃や砲撃から免れて佇んでいる。
定刻通り、輸送機が現場上空に到着。コンテナを投下していく。
時限装置によって高度200メートル上空でパラシュートが展開されると、気流に流されることもなく狙った地点に落下――だが、
輸送機のジェットエンジンの排気音が呼び寄せたのか、近場の廃墟からうつろな影が集結してくる。
GM:さあ、ここではコンテナ(HP20、装甲値10)を防衛しながらの戦闘になる。まずはセットアッププロセス!
イワン:《戦術》だけかけましょう。
GM:了解。
このあと、マリアンナが《スプリットアタック》を絡めたコンボ攻撃で全体を攻撃。
しかし、達成値が低い上にダメージロールのダイスも5個のうち3個が出目1という有様であり、撃ち漏らしが発生した。
マリアンナ:「このっ……やっぱりアレ飲まないと、出力が……」
次のイニシアチブプロセスで、キラービットがPCにエンゲージして「加虐の宴」を発動するが、対象となったアンゲリーナはこれの迎撃に成功。
しかし、《自爆装置》を発動されるリスクを抱え込んでしまう。
《自爆装置》はHPダメージを与えるエフェクトなので装甲値を無視できる。コンテナを巻き込んで自爆されると非常に危険なのだ。そこで――。
アリサ:「……。おい、UGN。あれには自爆装置が搭載されているんだったな」
イワン:「ですよ、もぉお嫌んなっちゃう」
アリサ:「しかし、最初に出会ったとき……1体目を撃破した際は、武蔵を巻き込んで自爆しなかったんだよな。何故だと思う?」
彼女は答えが返ってくる前に台詞を続ける。
「答えは簡単。敵以外を巻き込むからだ。あんなナリで、きっちり
マリアンナ:「なるほど。なら逆に、敵を迎え入れてしまえば自爆されないって言いたいのね?」
アリサ:「ああ。無論、それは他の敵の攻撃を受けるリスクと引き換えだな。そこは自分たちで判断しな」
美裂:「案外、律儀なのね、あの子」
そんな美裂の言葉が聞こえなかったのか、あるいは聞いていないふりをしているのか、アリサは別の方面でジャームを一刀両断。
その後、一行はジャームを懐に迎え入れながら戦闘を継続。
最終的には、美裂が《獅子奮迅》を使った範囲攻撃で、すべての敵を一掃することに成功した。
美裂:「さ、とっとと回収しちゃいましょう」 流れるように納刀して。
マリアンナ:「……さすがの
イワン:「鮮やかだこと……」
GM:はい、それでは無事に予備心臓とオーボロテニの肉体サンプル、そしてロケットランチャー×2、レネゲイドサポーターが手に入りました。処置の手順もマニュアル化してありますね。
▼ベロニカ救出処理
①ベロニカの体からレッドラバーを切除する。<白兵>難易度14
②予備心臓とオーボロテニのサンプルを移植する。<知識:医療>12
③覚醒時にレネゲイドが暴走しないよう抑制する。<RC>難易度12
以上のいずれの判定も、レッドラバーを戦闘不能にした上でエンゲージしている必要がある。
また、「[戦闘不能にしたラウンド]+1」ラウンド以内に③の判定まで行わないといけない。
アンゲリーナ:思った以上に大がかりだった。頑張らねば。
GM:ちなみに……「マスターズコネクション」は手番を消費せずどれか一つ成功にできます。ここで使うのもいいし、温存してもいい。
アンゲリーナ:マスコネ使うとしたら<知識:医療>ですかねぇ。
物資を受領した一行は、長居は無用とばかりに引き上げる。
”テルミナートル”を穿つための武器も、処置の道具も手に入れ、すべての準備が整った。
――さあ、決戦だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます