第232話 2020/05/13/水 くれよんしんちゃん

 昨日、大学病院付属の歯科医へいったら、一つ前の順番の人が、「のはらしんのすけさま」と呼ばれていた。

 受付のお姉さんが笑う様子はない。

 多分お仕事に忙しくて、くれよんしんちゃんを知らないんだなと思った。


 で、その男の人がえらく渋い声で返事をしていたから、まじまじとその後ろ姿を見てしまった。

 黒のスーツ。

 細身だ。


 身長は結構ある。

 背筋が伸びていて若いであろうことが予想される。

 しかし名前はアレなのだ。


 正直偽名を疑った。

 自分の順番が来ても、頭から離れない……。

 のはらしんのすけ。


 自身でネタにしたらモテるかもしれない。

 そんなことは大きなお世話だが、いろいろ気になるお名前だった。






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る