第153話 あけましておめでとうの儀式

  わたくしは大みそかから、元旦にかけて、いくつものセレモニーを経ます。

 大掃除。

 初詣。


 お賽銭はあらかじめ用意していきますが、天啓があった場合に備えて小銭入れをパンパンにしていきます。


 ①地元の氏神様(ていうか、八幡様。三柱の神様を祀っている)へ行って、参拝後、おみくじを引いて、甘酒をいただく。

 普通においしかったです。長机に紙コップがずらーっと並んでいて、見た感じ冷めてる。

 お獅子も二体舞っていました。口にあたるところをじーっと見つめていたら、頭を噛んでくれました。子供の頃に噛んでもらうと賢くなるんだよね。おひねりとか、用意してなくて恐縮しました。

 大型犬をつれて参拝なさる方が5組くらい、見かけられました。

 わたくしはおふるまいは断らないことにしているのだけれど(失礼だと思って)お神酒は遠慮しました。だって、だれもいただいてないのだもの。シャイなのよ。

 でもわたくしが「甘酒いただいていいですか?」って思い切っていただいたら、すぐに人が集まってきて、お獅子の舞も盛んになって、盛り上がってよかった。


 ②生まれた土地の氏神様(ここは特殊で8柱くらい、神様を祀っている)珍しく並ぶ人がいないと思ったら、今年は火を焚かないそうで、持ってきたお札を引き取っていただいた。本来は火にくべるのだろうか……。

 新しいお札を……といっていたら、参拝が先といわれ、手水をつかうも、ハンカチを忘れてきた。しくしく。

 でも持っている中で一番高額の小銭を賽銭箱に投げ入れた。うん、自己満足。

 お札をいただいて、さて、他の8柱くらいの神様全部にお賽銭と新年のご挨拶を述べて、おいしい甘酒をいただいて帰りの道についた。


 ③友達の一族が祀っている農耕神の神社では、両手に握りしめた浄財を箱に入れた。

 そして、神社の方に勧められて、浄財箱の横にある段ボールからミカンを一ついただいた。

「若い人が来たよ」

 といわれて、豚汁をいただいた。

 別に誓願を立てているわけではないが、あげ断ちをしていたので、口に入れてしまったオアゲをどうしようかと、口を抑えて葛藤した。

『イナリ大明神、わたくし誓いをたてているわけではないので、飲み下してもいいですか?』

 と心の中で問いかけたら「よい」とのことだったので、罪悪感と一緒に飲み下した。

 あとは、こうじがよく溶けてなくて、口中でざらざらする甘酒をたっぷりいただいたけれど、程よく冷めてて一気に空けたところ、こうじの塊が二個、ごろッとそこに残っていた。

 挨拶をして帰路につき、ホカホカしながら考えた。


「冷めてるけれど、普通においしい甘酒と、おいしいのだけれど少ない甘酒と、あじはどうだかわからないけれど、たっぷり注がれた甘酒、どれが一番好ましいか」

 などという……。


 結論は、「おいしい甘酒は味わって飲むのにいいけれど、のどが渇いているときは、味はともかくごくごく飲みたい」

 という、なんだかわたくしの作風に通じているようなものでした。


 しかし、本当は味わい深いおいしい甘酒が一番印象深かったです。


 家をでたのが0:00AMすぎ。

 空には天頂にオリオン座がきれいに見えておりました。


 帰ってからは、ソファに上着を置いて、神棚をきれいにしてお札と一緒に、甥っ子が去年に暮れた折り紙のツルや舟や花を供えました。

 他にも、大事にしていた猫の写真や墓石代わりの卵型の石、壊れたアクセサリー、天然石などを置きました。


 一年の計は元旦にありっていいます。

 わたくしは年末から計画通りに動いて、初日の出が出る前にすべて片づけました。


 ◆◇◆◇


 一年の計。


 1~3月=ヨム。

 4~6月=プロット作り。

 7月=健康を振り返る。

 8月=本書き。

 9月=お休み。

 10~12月=コンテストを頑張る。


 そして抱負は「肝臓を守る」


 君にしか守れないものがある! 肝臓!

(内臓防衛団のようだと評されました、うふふと笑いました)

 とりあえず、おみくじは大吉でした!

 幸先いい!







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