例え、神が消えたとしても
@valkyrie2e3d
?? …月…日
ここはイディア王国の中央地区。イディア王国の中心部で人口も最も多い地区なのだが、今は深夜だ。電力発電所などない世界。町も王宮もほんの一握りのパブを除いて、寝静まっている。まるで昼間とは別世界のようだ。
そんな中央地区から東に王都がある。
この国……イディア王国の首都だ。
王都の中心部には立派な王宮が建っている。
王都も王宮も、この国のどこの地域とも同じようにとても静かだ。
___そんな眠っている王宮の一室から、何かを壊す音と荒い息遣いが繰り返し聞こえる。
そんな破壊音の間に、苦しげな声も。
___違う、違う。僕はこんなことしたくない。したくないんだ。
ぱりん……と何かが割れる音。
___こんなの僕の意思じゃない。意思じゃないはずだ。
何かを意図的に引き裂く音。
___なのに、どうしてこんなに『全てを壊したい』と思ってしまうのだろう。僕はこんなことしたくない、はずなのに。どうして。
___ああ、足りない。まだ足りない。壊し足りない。違う、僕は___壊したい、全てを。___違う___この気持ちはどこからくるのだろう?
___違う違う違う。僕は……っ。
___…………………。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます