雫視点から
私は星乃雫、愛菜の親友で黒瀬くんの幼馴染だ。
そして私たちが通う学校の生徒会長でもある。
私と愛菜は幼稚園からの幼馴染で小学校も同じだった。
愛菜とは初めて話した時に意気投合し親友同士だ、小学校に上がってもずっと一緒に居て楽しかった。
小学校一年生の時、私は愛菜と一緒に一人の男の子に話しかけにいった。
名前は黒瀬神夜。
私はその彼に前から少し気になってた、休み時間や授業中もずっと一人で静かに過ごしていたからだ。
だが話すと普通の男の子。
愛菜と私と彼はすぐに仲良くなった。小学校からずっと三人で遊んでそれからは中学校も同じだった。
そして中学校一年生の時、林外合宿で肝試しを行い私は同じクラスメイトの女の子と一緒に林に入った。
私は怖がりだがクラスメイトの女の子も一緒だしその子が懐中電灯を持っていたので大丈夫だった。
だが一緒にいる女の子も怖がりだったらしく私の腕に捕まり震えていた。
そしてお化け役の子が飛び出してきた時ペアの女の子は懐中電灯を持っていきながら走っていったのだ。
お化け役の子はすぐに持ち場に戻ったらしく林の中に私一人、すごく怖かった。
すると後からパキッと木の枝を踏んだ音が聞こえたので涙目で体をプルプルと揺らせながら振り向くと、そこに居たのは黒瀬神夜くんだった。
彼は確か人数があまり一人で最後に林の中に入ることになっていたので二人だけの状況だった。
そして彼は「大丈夫か?」と私の体を起こしてくれた。その際、前髪でずっと隠れていた顔が起こす時見えたのだ。
すごく整った顔。目、鼻、口、眉の位置が奇跡のように揃っていたのだ、一目惚れだった。
今までは単純に友達で好きだった感情が彼はこの瞬間、私の中で異性として好きになったのだ。
暗く誰もいない空間の中、彼は私の前に姿を現し助け、その顔は美しかったのだ。
こんな状況で惚れない女はいないだろう。
その後私は彼と一緒に林を出た。
こんなこともあり私の初恋は彼に奪われたのだ。
高校は愛菜と同じ場所に行ったが偶然にも彼は同じ学校だった。
三年生になって私は生徒会長になった、理由は周りの友達が私が適任だと言ったのでやった。
そして修学旅行の際、私たちは異世界に召喚されてしまったのだ。
目を開けると中世ヨーロッパ風のお城の中だった。王女様が挨拶した時、男子は顔を赤く染めていたが彼は何も無かった。
そして召喚された理由を説明された私たちは言われた通り自分のステータスを見た。
【名前】星乃雫
【種族】人族
【性別】女【年齢】18歳
【レベル】1
【称号】剣姫
【HP】200
【MP】150
【攻撃力】230
【魔攻力】190
【防御力】160
【魔防力】140
【俊敏力】180
固有スキル:剣姫の思い
スキル
身体強化 剣術レベル1 体術レベル1 鑑定 アイテムボックス 異世界言語
魔法
風魔法Lv1 雷魔法Lv1
【加護】 生命神の加護 剣神の加護
謎の剣姫の思いと言うスキルを押してみると
───────────
【剣姫の思い】(効果)剣姫の称号を持つ者の想い人への想いが強いほどステータス上昇
───────────
恐らくこの想い人は黒瀬くんだろう、そうわかると私は顔を赤くした。
そして愛菜にもステータスを聞いてみると同じようなスキルを持っていたので二人で驚いていた。
それから訓練を二週間行いダンジョンに向かった。
私と愛菜は一緒に行動していて偶に黒瀬くんを見ていた。
一階層、二階層、三階層、四階層はあまり強く訓練もちゃんと受けていたので怪我は負わなかった。
そして5階層に着き休憩している時にハプニングが起きた、巨大な化け物のような魔物が現れ、私はその姿を見た瞬間背中に冷たい汗を流し恐怖を感じた。
クラウスさんや騎士団の人達、あと勇者の秋山さんが化け物と戦っていたが突如現れた氷が私たちの足を凍らせた。
それが彼が行ったとわかり、そして彼が化け物と話していたのに驚いた。
彼は話が終わったあとここから離れると言った。
彼が行くと言った瞬間絶望を感じた。
彼が離れていく。と、そして改めてわかった、彼のことがすごく好きなんだと。
そして彼は行く間際に頭を撫でてくれた。恥ずかしかったが嬉しかった
王城に戻った後私は部屋でこう思った。
彼は私たちにこの国に気をつけろと言っていた。
私たちを心配して言ってくれた。なら、彼の言葉を信じよう。
そして彼は大丈夫だと言っていた。
なら私は必ず強くなり彼の元に行こう。
これが私の覚悟が決まった瞬間だった。
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愛菜と少し被っていますがお許し下さい。
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